BEMS/FEMS/EMSの導入投資額と年間削減額から、投資回収年数(ROI)を試算する方法を解説します。
BEMS導入の主要コストは、①計測機器(センサー・スマートメーター)設置費、②制御機器(空調・照明との連携装置)、③ソフトウェア(見える化・制御)、④導入工事・設定、⑤年間保守費、の5項目です。
オフィスビル1棟で数百万〜1,500万円、中規模工場で1,000万〜3,000万円、大規模工場で数千万〜1億円程度が目安です。
削減効果は、①電力量削減(ベース消費量の5〜15%削減)、②契約電力引き下げ(5〜15%削減)、③需給調整市場参加による収益、の合計で試算します。
年間電気代1億円の工場でBEMS導入→5〜15%削減なら年500万〜1,500万円の削減。投資2,000万円なら1.5〜4年で回収の試算になります。
ROIは、①導入時のコミッショニング(初期チューニング)の品質、②運用担当者の育成、③定期的な効果検証、で大きく変わります。装置導入だけで終わると効果が出ず、運用改善と一体で進めることが重要です。
補助金(省エネ補助金・GX関連補助金)で初期投資を抑える選択肢も活用します。
【試算例:中規模工場(年間電気代1億円、契約電力1,000kW)】
初期投資:BEMS+センサー+制御機器=2,000万円。補助金(省エネ補助金1/2)=▲1,000万円。実質投資=1,000万円。
年間削減:電力量10%削減=1,000万円/年。ピークカット10%で契約電力減=240万円/年。合計:1,240万円/年。
投資回収:1,000万円÷1,240万円=約0.8年。5年累計削減額:5,200万円。
実際の効果はチューニングと運用で変わるため、導入後1年間は検証期間として設けるのが標準です。
BEMS・FEMS導入補助金は、資源エネルギー庁の「省エネルギー投資促進支援事業費補助金」が代表的です。公募は毎年4月〜8月が中心。
補助金活用後のエビデンス管理(削減実績報告)は、省エネ法定期報告と一体化させることで運用効率化できます。
本記事は上記の公的資料・公式サイトを参考に編集しています。最新の制度・数値は各出典元で必ずご確認ください。
このテーマの理解を深めたら、シミュレーターで自社の電気料金リスクを確認しましょう。