需給調整市場の開設タイムラインと、法人電気料金への波及を時系列で整理します。
需給調整市場は、一般送配電事業者が電力系統の需給バランスを維持するために必要な「調整力」を、全国大で取引する市場です。2021年から段階的に開設され、従来は電力会社エリア単位で行っていた調整力調達を全国最適化する仕組みです。
市場には発電事業者、蓄電池事業者、DRアグリゲーターなど多様な事業者が参加し、需要家もDRアグリゲーターを通じて間接参加が可能です。
2021年4月:三次調整力②(応動時間45分)開設。2022年4月:三次調整力①(応動時間15分)開設。2023年4月:二次調整力②(応動時間5分)開設。2024年4月:一次調整力・二次調整力①の本格稼働。
応動時間が短くなるほど、需給ひっ迫時の価格が急騰するリスクがあります。
需給調整市場で調達された調整力のコストは、一般送配電事業者の託送料金に反映されます。需給ひっ迫時の調整力価格高騰が、翌年度の託送料金改定に波及する経路です。
DR参加可能な法人は、需給調整市場への間接参加で対価を得る収益機会も得られます。
【一次調整力】応動時間10秒以内。周波数維持が目的。主に発電所の自動制御で対応。
【二次調整力①】応動時間5分以内。エリア間周波数調整。
【二次調整力②】応動時間5分以内。需給バランス調整。
【三次調整力①】応動時間15分以内。予測誤差・発電所トラブル対応。
【三次調整力②】応動時間45分以内。需給調整の最終手段。蓄電池・DRの主戦場。
応動時間が短いほど要求される技術水準が高く、価格も高くなります。DR参加では三次調整力②から入門するのが一般的です。
需給調整市場の制度詳細は、電力広域的運営推進機関(OCCTO)公式サイトで公開されています。年次の運用報告書で市場規模・価格推移も確認可能です。
DR参加の実務は、資源エネルギー庁「ディマンドリスポンス関連情報」および主要アグリゲーター各社の資料で参照できます。
本記事は上記の公的資料・公式サイトを参考に編集しています。最新の制度・数値は各出典元で必ずご確認ください。
このテーマの理解を深めたら、シミュレーターで自社の電気料金リスクを確認しましょう。