CASE STUDY / 事例・削減実績
関東の金属加工工場 / 高圧受電(契約電力410kW)
関東圏に立地する従業員80名規模の金属加工工場が、2024年度に電力契約の抜本的な見直しを実施。 デマンド制御システムの導入・契約電力の適正化・新電力への切り替えを組み合わせた結果、 年間電気代を約2,400万円から約1,970万円へ、18%・約430万円の削減を達成しました。 本ページでは施策の詳細と数値を公開します。
| 業種 | 金属加工(プレス・切削) |
| 従業員数 | 約80名 |
| 立地 | 関東圏(工業団地内) |
| 受電区分 | 高圧(6,600V) |
| 契約電力(見直し前) | 500kW |
| 契約電力(見直し後) | 410kW |
| 年間使用電力量 | 約1,850,000kWh |
| 見直し前の年間電気代 | 約2,400万円 |
| 操業時間 | 平日 7:00〜22:00(2交代制) |
STEP 1
従来は余裕を見て契約電力を500kWに設定していたが、過去2年分のデマンドデータを分析したところ実際の最大デマンドは年間を通じて380kW前後であることが判明。契約電力を410kWに引き下げ、基本料金を大幅圧縮。
効果: 月額▲59,000円(基本料金削減)
STEP 2
リアルタイムデマンド監視装置を導入し、デマンドが目標値の90%に達した際に大型コンプレッサーの稼働を一時停止する制御ロジックを実装。生産ラインへの影響を最小化しながら最大デマンドを安定的に抑制。
効果: 契約電力適正化の効果を維持・継続
STEP 3
大手電力の低圧動力メニューから高圧受電の新電力プランへ切り替え。燃料費調整額の上限設定があるプランを選択することで、燃調費の急騰リスクも軽減。
効果: 電力量料金・燃調費合計 月額▲40,000円
見直し前後の月額・年額比較(繁忙期の平均月)
| 費目 | 見直し前 | 見直し後 | 差額 |
|---|---|---|---|
| 基本料金(月額) | 248,000円 | 189,000円 | ▲59,000円 |
| 電力量料金(月額) | 198,000円 | 172,000円 | ▲26,000円 |
| 燃料費調整額(月額) | 62,000円 | 48,000円 | ▲14,000円 |
| 再エネ賦課金(月額) | 28,000円 | 24,000円 | ▲4,000円 |
| 合計(月額) | 536,000円 | 433,000円 | ▲103,000円 |
| 合計(年額) | 6,432,000円 | 5,196,000円 | ▲1,236,000円※ |
※年額換算は月額×12の概算。実際は季節変動があるため年間削減額は約430万円(18%)。
各施策が年間削減額430万円に占める割合と実施期間
| 施策 | 削減額(年間) | 全体に占める割合 | 実施期間 |
|---|---|---|---|
| 契約電力の適正化(500kW→410kW) | 約708万円 | 約65% | データ分析1か月・申請後即時反映 |
| デマンド監視・ピークカット制御 | (上記効果を維持) | 継続効果 | 設備導入2か月・試験運用3か月 |
| 新電力への切り替え(電力量料金) | 約312万円 | 約29% | 見積〜切替まで約2か月 |
| 燃料費調整額の上限設定(リスク軽減) | 約65万円(試算) | 約6% | 新電力切替と同時 |
| 合計 | 約430万円 | 100% | 着手から効果確定まで約6か月 |
「正直、こんなに削減できるとは思っていませんでした。デマンドのデータを見るまでは、電気代は"仕方ない固定費"という認識でした。 分析してみると、500kWの契約電力が実態に対して過大だったことが一目瞭然で。 デマンド制御システムの導入コストも1年半で回収できる見込みです。 もっと早く取り組むべきでした。」
― 製造部 部長(設備管理担当)
「デマンドが高くて基本料金が重い」「契約電力が適正かどうかわからない」という悩みは多くの工場・製造業で共通しています。 まずは過去1〜2年分の電力使用量明細を確認し、最大デマンド値と契約電力の差を確認することが出発点です。
当センターでは電気代の高騰リスク診断や、現在の契約状況の課題を把握するためのシミュレーターを無料で提供しています。 また、具体的な見直し相談はお問い合わせページからご連絡ください。
※本ページの事例は、複数の実務相談内容をもとに再構成したモデルケースです。数値は業界平均を参考にした概算値であり、実際の削減効果は条件により異なります。
A.①自社と類似業種・規模の事例から打ち手のヒントを得る、②投資判断の参考にする、③社内説明資料の根拠にする、の3用途が代表的です。
A.業種により異なり、製造業で5〜15%、商業施設で7〜20%、オフィスビルで10〜25%が一般的な削減レンジです。設備更新と運用改善の組合せで最大化します。
A.①規模・業種が似ているか、②削減手法が再現可能か、③前提条件(契約・地域・補助金)が近いか、④投資回収期間が現実的か、の4点を確認します。
A.「単価のみで切替→市場連動で大失敗」「準備不足での切替→空白期間発生」「過大な投資→回収困難」など、典型的失敗パターンを把握することが重要です。
A.業界団体の事例集、補助金事業の成果報告、コンサルティング会社の公開資料、本サイトの事例DBで入手可能。3〜5事例の比較が判断精度を高めます。
原発全停止により火力依存上昇。LNG輸入急増、電気料金構造が大きく変化。
再エネ普及の起点。再エネ賦課金が新たな料金構成要素に。
低圧需要家も電力会社を選択可能に。新電力急増。
全国初のエリア全停電。BCP・分散電源への注目高まる。
LNG在庫不足と寒波で年末年始に異常高騰。新電力撤退の発端。
LNG・石炭価格急騰。法人電気料金の歴史的高騰の引き金に。
全国初の警報発令。需給ひっ迫対応の重要性が認識される。
国の補助金で電気代を一時的に抑制。2024年度以降段階的縮小。
送配電事業者の総収入規制を本格運用。長期の料金安定化を狙う。
GX-ETS・化石燃料賦課金の段階導入が決定。中長期のカーボンコスト上昇要因。
容量拠出金が小売事業者・需要家のコスト増要因として顕在化。
排出量取引が義務化。電力会社の排出枠コストが料金に転嫁される段階へ。
※ 主要な電力市場・料金に影響を与えたイベントを年表化したものです。詳細は各種公的資料をご参照ください。
シミュレーターに現在の電気代・契約情報を入力すると、リスクスコアと削減ポテンシャルの目安がわかります。
記事を読んで気になった点があれば、エネルギー情報センターにお気軽にご相談ください。法人・自治体の電力契約に精通したスタッフが、中立的な立場で判断材料を整理します。初回相談は無料です。
中立的な立場で、特定の電力会社への勧誘は一切行いません。