CASE STUDY / 事例・削減実績
居酒屋チェーン / 低圧(40店舗)
関東〜関西に40店舗を展開する居酒屋チェーンが、2024年に全店舗の電力契約・設備を一括で見直した事例です。 夜間営業に特化した電力メニューへの切り替え・LED化・閉店後の待機電力削減を組み合わせ、 年間約2,800万円(17%)の電気代削減を達成しました。 飲食業特有の「夜間・深夜帯の電力需要」に特化した見直し手法を解説します。
| 業種 | 居酒屋チェーン(和食系) |
| 店舗数 | 40店舗 |
| 立地エリア | 関東〜関西(主要都市駅前立地) |
| 店舗面積 | 50〜150坪(平均80坪) |
| 受電区分 | 全店舗低圧(単相3線・三相3線混在) |
| 営業時間 | 17:00〜24:00(一部深夜2時まで) |
| 年間使用電力量合計 | 約3,100,000kWh |
| 見直し前の年間電気代 | 約1億6,200万円 |
STEP 1
各店舗の過去2年分の電力使用量データを本部で一元化。立地・面積・客席数・営業時間別にクラスタリングし、電力使用量・単価の不均一性を可視化。料金単価が最も高い15店舗を優先見直し対象に設定。
STEP 2
居酒屋の営業時間(17:00〜24:00)は夜間電力の比重が大きいため、昼夜の時間帯別単価設定が有利なプランを選択。40店舗のボリュームを活かして新電力3社と競合見積もりを実施。
STEP 3
白熱灯・蛍光灯が残る28店舗でLED化を実施。厨房の一部ガス機器を高効率IH機器へ切り替え(電気使用量は増加するが総エネルギーコストは減少)。換気扇のインバーター化で動力電力を削減。
STEP 4
閉店後の業務用冷蔵庫・冷凍庫の温度設定見直しと、不要な待機電力(サイネージ・厨房一部機器)のタイマー管理を導入。閉店後の電力使用量を平均15%削減。
40店舗合計の月額・年額比較
| 費目 | 見直し前 | 見直し後 | 削減額 |
|---|---|---|---|
| 電力量料金合計(月額・40店舗) | 6,480,000円 | 5,320,000円 | ▲1,160,000円 |
| 基本料金合計(月額・40店舗) | 2,340,000円 | 1,920,000円 | ▲420,000円 |
| 燃料費調整額合計(月額) | 1,580,000円 | 1,200,000円 | ▲380,000円 |
| 再エネ賦課金合計(月額) | 420,000円 | 370,000円 | ▲50,000円 |
| 合計(月額・40店舗) | 10,820,000円 | 8,810,000円 | ▲2,010,000円 |
| 合計(年額・40店舗) | 約1億6,200万円 | 約1億3,400万円 | ▲約2,800万円 |
店舗タイプ別の平均削減額と40店舗合計への寄与(年間ベース)
| 店舗タイプ | 店舗数 | 平均削減額(1店舗・年間) | 合計削減額 |
|---|---|---|---|
| 大型店(100坪超・客席100席以上) | 8店舗 | 約120万円 | 約960万円 |
| 中型店(50〜100坪・客席50〜99席) | 22店舗 | 約65万円 | 約1,430万円 |
| 小型店(50坪未満・客席49席以下) | 10店舗 | 約41万円 | 約410万円 |
| 合計 | 40店舗 | 平均約70万円 | 約2,800万円 |
※大型店は電力メニュー変更の効果が最大(単価改善の絶対額が大きい)。小型店はLED化・待機電力削減の割合が高い。
「電気代高騰への対策として最初はメニュー変更だけを考えていましたが、 閉店後の待機電力も思ったより大きかったです。 40店舗を同時に動かすのは大変でしたが、本部が主導したことで各店舗の説得も早くできました。 年間2,800万円の削減は、今の利益率では数十店舗分の売上に相当します。」
― 経営管理部 コストマネジメント担当
夜間に電力使用量が集中する飲食業では、昼夜の時間帯別単価設計のプランへの切り替えが有効なケースがあります。 また閉店後の待機電力は「見えないコスト」として放置されがちです。電力契約の見直し手順を参考に、まず現状を把握することから始めてみてください。
※本ページの事例は、複数の実務相談内容をもとに再構成したモデルケースです。数値は業界平均を参考にした概算値であり、実際の削減効果は条件により異なります。
A.①自社と類似業種・規模の事例から打ち手のヒントを得る、②投資判断の参考にする、③社内説明資料の根拠にする、の3用途が代表的です。
A.業種により異なり、製造業で5〜15%、商業施設で7〜20%、オフィスビルで10〜25%が一般的な削減レンジです。設備更新と運用改善の組合せで最大化します。
A.①規模・業種が似ているか、②削減手法が再現可能か、③前提条件(契約・地域・補助金)が近いか、④投資回収期間が現実的か、の4点を確認します。
A.「単価のみで切替→市場連動で大失敗」「準備不足での切替→空白期間発生」「過大な投資→回収困難」など、典型的失敗パターンを把握することが重要です。
A.業界団体の事例集、補助金事業の成果報告、コンサルティング会社の公開資料、本サイトの事例DBで入手可能。3〜5事例の比較が判断精度を高めます。
原発全停止により火力依存上昇。LNG輸入急増、電気料金構造が大きく変化。
再エネ普及の起点。再エネ賦課金が新たな料金構成要素に。
低圧需要家も電力会社を選択可能に。新電力急増。
全国初のエリア全停電。BCP・分散電源への注目高まる。
LNG在庫不足と寒波で年末年始に異常高騰。新電力撤退の発端。
LNG・石炭価格急騰。法人電気料金の歴史的高騰の引き金に。
全国初の警報発令。需給ひっ迫対応の重要性が認識される。
国の補助金で電気代を一時的に抑制。2024年度以降段階的縮小。
送配電事業者の総収入規制を本格運用。長期の料金安定化を狙う。
GX-ETS・化石燃料賦課金の段階導入が決定。中長期のカーボンコスト上昇要因。
容量拠出金が小売事業者・需要家のコスト増要因として顕在化。
排出量取引が義務化。電力会社の排出枠コストが料金に転嫁される段階へ。
※ 主要な電力市場・料金に影響を与えたイベントを年表化したものです。詳細は各種公的資料をご参照ください。
シミュレーターで現在の電気代リスクを確認。複数店舗の相談もお気軽にどうぞ。
記事を読んで気になった点があれば、エネルギー情報センターにお気軽にご相談ください。法人・自治体の電力契約に精通したスタッフが、中立的な立場で判断材料を整理します。初回相談は無料です。
中立的な立場で、特定の電力会社への勧誘は一切行いません。