CASE STUDY / 事例・削減実績
小売チェーン30店舗:一括見直しで年間4,200万円削減した事例
ドラッグストアチェーン / 低圧〜高圧混在(30店舗)
関東〜東海エリアに30店舗を展開するドラッグストアチェーンが、2024年に全店舗の電力契約を一括で見直した事例です。 個別交渉ではなく30店舗のボリュームをまとめて新電力に提示することで交渉力を最大化し、 電力量料金の単価改善・LED化による使用量削減・契約メニューの最適化を組み合わせ、 年間約4,200万円(19%)の削減を達成しました。
企業・施設プロフィール
| 業種 | ドラッグストア(小売) |
| 店舗数 | 30店舗 |
| 立地エリア | 関東〜東海(複数電力エリア) |
| 店舗面積帯 | 100坪〜600坪 |
| 受電区分 | 低圧(小型店)〜高圧(旗艦店)混在 |
| 年間使用電力量合計 | 約6,800,000kWh |
| 見直し前の年間電気代 | 約2億2,000万円 |
| 営業時間 | 9:00〜22:00(一部24時間店舗あり) |
店舗規模別の内訳
| 店舗タイプ | 店舗数 | 平均使用量 | 見直し前の平均電気代 |
|---|---|---|---|
| 旗艦店(500坪以上) | 4店 | 480,000kWh/年 | 約1,150万円/年 |
| 標準店(150〜300坪) | 18店 | 210,000kWh/年 | 約520万円/年 |
| 小型店(150坪未満) | 8店 | 95,000kWh/年 | 約240万円/年 |
抱えていた課題
- 1各店舗が個別に大手電力会社と契約しており、チェーン全体としての交渉力が活用できていなかった。
- 22022〜2023年の電力高騰で30店舗合計の電気代が約35%増加。既存利益率を大きく圧迫した。
- 3照明がまだ蛍光灯の店舗が多く(18店舗)、省エネ余地が大きかったが投資判断が遅れていた。
- 4店舗ごとに電力担当者が異なり、本部で全体最適を図る体制が整っていなかった。
- 5冷蔵ショーケースが多く、電力消費量のピークが何時帯に集中しているか把握できていなかった。
実施した施策(3段階)
STEP 1
全30店舗の電力使用データを本部で一元把握
各店舗から過去2年分の電力使用量明細を収集し、本部で一元的に分析。店舗規模・使用量・デマンド・燃調費の実態を把握した上で、新電力3社に一括で見積もり依頼を実施。30店舗のボリュームを前面に出すことで、単価交渉で有利な立場を確保。
STEP 2
新電力への一括切り替え(電力量料金の単価改善)
旗艦店4店舗(高圧)と標準店・小型店26店舗(低圧)でそれぞれ最適な新電力プランを選択。燃料費調整額に上限設定のあるプランを優先。エリアをまたぐ店舗も同一事業者でまとめることで管理工数を削減。
STEP 3
LED照明への切り替え(蛍光灯18店舗を対象)
蛍光灯が残る18店舗でLED照明への切り替えを実施。初期投資はリース活用で平準化。照明消費電力を平均40%削減。冷蔵ショーケース扉の設置(オープンケース→扉付きへの改修)も5店舗で試験導入し、冷蔵電力を約15%削減。
削減結果(Before / After)
30店舗合計の月額・年額比較
| 費目 | 見直し前 | 見直し後 | 削減額 |
|---|---|---|---|
| 基本料金合計(月額・30店舗) | 5,820,000円 | 4,680,000円 | ▲1,140,000円 |
| 電力量料金合計(月額・30店舗) | 8,340,000円 | 7,120,000円 | ▲1,220,000円 |
| 燃料費調整額合計(月額) | 2,160,000円 | 1,690,000円 | ▲470,000円 |
| 再エネ賦課金合計(月額) | 780,000円 | 670,000円 | ▲110,000円 |
| 合計(月額・30店舗) | 17,100,000円 | 14,160,000円 | ▲2,940,000円 |
| 合計(年額・30店舗) | 約2億2,000万円 | 約1億7,800万円 | ▲約4,200万円 |
施策別削減効果の内訳(年間)
成功要因
- ✓一括交渉によるスケールメリット:30店舗まとめての切り替えを条件に、通常より有利な単価を引き出せた
- ✓本部主導の一元管理:各店舗任せにせず本部が全店の契約を把握・管理する体制を整備
- ✓設備投資との同時実施:LED化をリース活用で初期コストを抑えながら進め、電力単価削減と使用量削減を同時に実現
- ✓複数電力会社を競わせる:3社に同時見積もりを依頼し、競争原理を働かせた
- ✓スモールスタートでの効果確認:冷蔵ショーケース扉化は5店舗での試験導入後に全店展開を検討
担当者コメント
「各店舗が個別に電力会社と交渉していたころは全く太刀打ちできませんでしたが、 30店舗まとめて提示したとたんに新電力各社の対応が変わりました。 交渉力はボリュームだと実感しています。LED化と合わせて実施したことで、 効果が二重になりました。投資回収まで2年の見込みです。」
― 管理本部 コスト最適化推進担当
同じような課題を抱える小売・チェーン事業者の方へ
複数店舗を運営しているにもかかわらず個別契約のままにしている場合、大きな交渉機会を逃している可能性があります。 まず全店舗の電気代を合計し、年間コストの規模感を把握することが第一歩です。電力会社の比較方法も参考にしてください。
※本ページの事例は、複数の実務相談内容をもとに再構成したモデルケースです。数値は業界平均を参考にした概算値であり、実際の削減効果は条件により異なります。
関連事例・記事
チェーン全店舗の電気代を一括診断する
シミュレーターで現在の電気代リスクを確認し、削減ポテンシャルを把握しましょう。複数店舗のご相談はお問い合わせページから。
事例を見たら、自社の削減余地を試算する
他社の事例を読んで「うちでも同じことができるか」と感じたら、次はシミュレーターで自社のリスクスコアを確認しましょう。削減プランを具体化する段階では、専門家への無料相談が役立ちます。
