法人向け電気料金上昇、高騰リスクシミュレーターのロゴ

法人向け電気料金上昇、高騰リスクシミュレーター

電気代の値上がりリスクを30秒で診断

診断実施回数: -

リスク平均スコア: -

再エネ電気はどう調達しているのか|FIT・FIP・PPA・相対契約の考え方

再エネ電気の調達というと、太陽光や風力の設備を思い浮かべやすいかもしれません。ただ、小売電気事業者の調達という視点で見ると、 実際には複数の仕組みが並んでいます。

FITやFIPの制度のもとで流通する電気もあれば、PPAや相対契約の形で個別に調達するケースもあります。同じ「再エネ調達」と言っても、 価格の持ち方、数量の安定性、需給の変動の受け方はかなり異なります。

再エネ電気はどう仕入れられているのか

小売会社が再エネを調達するときは、制度経由で市場に流れる電気を扱う場合もあれば、発電事業者と個別契約を組む場合もあります。 そのため、「再エネを調達する」を一つの方法で理解しようとすると実務が見えにくくなります。

先に分けて考えたいこと

再エネ電気そのものをどう確保するかと、再エネ価値や非化石価値をどう確保するかは、同じではありません。後者は次の記事の非化石証書でも整理します。

FITとFIPの違い

FITは固定価格での買取を前提とした制度で、再エネ導入初期の普及に大きな役割を果たしてきました。FIPはそれに対して、 市場価格にプレミアムを上乗せする仕組みで、再エネを市場へ統合していく考え方が強くなっています。

小売会社の調達視点では、FITとFIPで価格の持ち方や市場との接続の仕方が異なるため、同じ再エネ電気でも調達リスクの出方が変わります。

FIT・FIP・相対契約・PPAの比較表

仕組み価格の持ち方調達の安定性向いている場面
FIT固定の買取価格・制度運営色が強い制度の枠組みで流通しやすい制度経由で再エネ電気の流れを理解したい場面
FIP市場価格にプレミアムを上乗せする考え方市場との連動を前提にした運用市場統合された再エネ電源の理解
相対契約個別条件で価格式を設計契約次第で安定性を持たせやすい発電事業者と小売で条件を作り込みたい場面
PPA長期の価格・受渡条件を事前に定めることが多い中長期の確保に向きやすい特定電源との継続的な関係を作りたい場面

制度と契約形態を同じ土俵で比較した整理表です。実務では受渡方法、環境価値の帰属、バランシングの持ち方でさらに差が出ます。

PPAと相対契約の位置づけ

PPAは長期の売電・調達関係を組む枠組みとして語られることが多く、再エネ電源との関係性を長く持ちたいときに使われます。 相対契約はより広い概念で、再エネに限らず個別条件で組む契約全般を含みます。再エネ調達では、この二つが重なって見えることがありますが、 「特定電源との継続的な関係を持つか」「個別条件でどう設計するか」で整理すると理解しやすくなります。

再エネ調達で見たい比較ポイント

価格

市場連動か、固定か、プレミアム方式かでコストの振れ方が変わります。

数量

太陽光や風力は出力変動があるため、必要量との一致度は別途見る必要があります。

価値

電気そのものと、再エネ価値・非化石価値が同じ形で持てるとは限りません。

通常の電力調達と何が違うのか

通常の電力調達よりも、制度、環境価値、出力変動の三つを重ねて見なければならない点が大きな違いです。 そのため、再エネ調達を理解するときは、設備導入の話に寄りすぎず、小売会社がどんな条件で再エネ電気を仕入れ、 その価値を商品へどう反映するかに焦点を置くのが実務的です。

制度名称は2026年4月2日時点で、資源エネルギー庁のFIT・FIP制度公開情報をもとに確認しています。

関連ページ

再エネ電気の調達方法を押さえたら、次は非化石証書で環境価値の持ち方を確認すると全体像がつながります。

次は非化石証書へ

再エネ電気の仕入れ方を見たら、次は環境価値をどう確保するかを確認すると、再エネメニューの背景が読みやすくなります。

次に読む記事

シリーズ 8/10応用

読む順番を意識して、前後の記事へつなげて読めるようにしています。調達手段の違いを単発で見るより、 全体像から順に追う方が背景をつかみやすくなります。

あわせて見たい記事