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高圧・特別高圧で市場連動を考えるときの注意点

電力市場が比較的安定していた時期には、市場連動プランは高圧・特別高圧の大口需要家にとってコスト削減の有効な選択肢の一つでした。しかし、使用量が大きい法人ほど、市場価格が高騰した際の影響額も増幅されます。

高圧・特別高圧需要家が市場連動プランを検討する際には、通常時のメリットだけでなく、高騰シナリオでの影響額とリスク許容度を慎重に判断することが不可欠です。このページでは、大口需要家固有の注意点を整理します。

このページでわかること

  • 使用量の大きさがリスクを増幅させる仕組み
  • 大口需要家特有の5つの注意点
  • 固定プランとの比較で確認すべきこと
  • 市場連動を選ぶ場合の条件確認

使用量が大きいほどリスクが増幅される

市場連動プランのリスクは、使用量に比例します。1kWhあたりの価格変動幅が同じでも、月間使用量が大きいほど月次コストの増減額が大きくなります。

使用量別のリスク比較(JEPXが+10円/kWh高騰した場合)

低圧小規模法人(月間 1,000kWh)  → 月額 +1万円、年間 +12万円

高圧中規模法人(月間 50,000kWh) → 月額 +50万円、年間 +600万円

高圧大規模法人(月間 200,000kWh) → 月額 +200万円、年間 +2,400万円

特別高圧需要家(月間 1,000,000kWh)→ 月額 +1,000万円、年間 +1.2億円

小口需要家にとっては許容範囲でも、特別高圧需要家にとっては事業継続に影響する規模になる場合があります。

大口需要家特有の5つの注意点

リスクの絶対額が非常に大きい

1kWhあたり5円の価格変動でも、月間使用量500,000kWhの特別高圧需要家では月額250万円、年間3,000万円の影響になります。低圧・小口の法人とは桁違いのリスク絶対額を持ちます。

需給逼迫時の影響が甚大になる

JEPXスポット価格が急騰する需給逼迫局面では、市場連動プランの大口需要家が受けるコスト増が非常に大きくなります。2021年1月の事例では一部の大口需要家が月額コストの数倍の請求を受けたケースもありました。

価格上限(キャップ)の有無が重要

市場連動プランを選ぶ場合でも、一定価格を超えた分をキャップするプランを選ぶことで、高騰時の影響を限定できます。大口需要家ほど、このキャップ条件の確認が重要です。

メリットが出るのは市場価格が低い局面のみ

市場連動プランのコストメリットは、JEPXスポット価格が固定プランの電力量料金単価より低い局面に限られます。価格が低い期間と高騰リスクのある期間を比較検討する必要があります。

財務影響の許容度を経営層と確認する

大口の市場連動プランは、高騰時に年間数千万円〜数億円規模のコスト増をもたらす可能性があります。経営層が許容できるリスク水準を事前に確認・合意したうえで選択する必要があります。

固定プランとの年間コスト比較で確認すること

市場連動プランを検討する際は、以下の観点で固定プランと比較することが重要です。

  • 通常時(市場価格が安定している場合)の年間コスト差:市場連動プランが固定プランより安い場合、年間で何円のメリットがあるかを試算します。
  • 高騰時(JEPXが2倍・3倍)の年間コスト差:市場価格が急騰した場合、年間コストがどの程度増加するかをシナリオ別に試算します。
  • 「期待値」での比較:過去の市場価格推移を参照して、市場連動プランの期待コストと固定プランのコストを比較します。ただし過去の推移が将来を保証するわけではありません。
  • 最悪ケースでの影響:2021年1月のような急騰が繰り返された場合の年間コストを把握し、事業継続に影響しないかを確認します。

市場連動を選ぶ場合の条件確認

リスクを認識したうえで市場連動プランを選ぶ場合は、以下の条件を必ず確認します。

  • 価格上限(キャップ)の設定があるか:急騰時の影響を一定額でキャップするプランを優先します。
  • インバランス料金の扱い:計画値と実績値のズレが大きい場合のインバランス料金の負担条件を確認します。
  • 需給調整コストの扱い:市場連動プランでは需給調整コストが別途発生するプランもあります。
  • 予算策定での変動幅の設定:市場連動プランを選ぶ場合は、年度予算に変動幅のバッファを設定しておきます。

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