BENCHMARK / 相場・削減効果
業態・席数・営業時間別のベンチマーク
飲食店の電気代は、業態・席数・営業時間によって幅広い範囲に分布しています。カフェ(20席)では月2〜5万円程度ですが、大型宴会場(200席以上)では月60〜120万円に達します。 同業態・同規模の店舗と比較して自社の電気代が妥当かどうかを判断するためのベンチマークデータを整理しました。 コスト削減のためのチェックポイントも含めて解説します。
飲食店は同じ面積のオフィスや小売店と比べて電気代が高い傾向があります。その理由は、①厨房機器の大電力消費(コンロ・フライヤー・スチームコンベクションなど)、 ②強力な換気設備(厨房フード・排気ファン)、③冷蔵・製氷機の連続稼働の3点が主因です。 また夏冬の空調負荷も大きく、客席の快適性を維持するためのコストが恒常的にかかります。
特に焼肉店・鉄板焼き店・中華料理店などは火力設備と換気設備の組み合わせで、他の業態と比較して電気代が高くなりやすい業態です。 一方、カフェや軽食店は厨房規模が小さく電気代は比較的低水準です。
2024〜2025年度の料金水準をベースにした概算値(1店舗あたり)
| 業態・規模 | 席数 | 営業時間 | 契約電力 | 月間使用量 | 月額電気代 | 年間換算 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| カフェ・喫茶店(20席) | 20席 | 8〜20時 | 8〜15kW | 800〜1,500kWh | 2.4〜4.5万円 | 29〜54万円 |
| ラーメン店(30席) | 30席 | 11〜23時 | 10〜20kW | 1,500〜2,800kWh | 4.5〜8.4万円 | 54〜100万円 |
| 居酒屋(40席) | 40席 | 17〜24時 | 15〜30kW | 3,000〜5,000kWh | 9〜15万円 | 108〜180万円 |
| 焼肉店(50席) | 50席 | 17〜23時 | 20〜40kW | 3,500〜6,000kWh | 10.5〜18万円 | 126〜216万円 |
| ファミリーレストラン(80席) | 80席 | 7〜24時 | 40〜80kW | 7,000〜1.5万kWh | 21〜45万円 | 252〜540万円 |
| 回転寿司(100席) | 100席 | 11〜22時 | 50〜100kW | 8,000〜1.8万kWh | 24〜54万円 | 288〜648万円 |
| ファストフード(標準店) | 50〜80席 | 7〜23時 | 30〜60kW | 5,000〜1万kWh | 15〜30万円 | 180〜360万円 |
| 中華料理(60席) | 60席 | 11〜23時 | 20〜45kW | 4,000〜8,000kWh | 12〜24万円 | 144〜288万円 |
| フランチャイズ居酒屋(80席) | 80席 | 17〜25時 | 30〜50kW | 5,000〜8,000kWh | 15〜24万円 | 180〜288万円 |
| 大型宴会場(200席以上) | 200席以上 | 11〜24時 | 100〜200kW | 2〜4万kWh | 60〜120万円 | 720万〜1,440万円 |
| 深夜営業バー(20席) | 20席 | 20〜翌5時 | 5〜15kW | 700〜1,500kWh | 2〜4.5万円 | 24〜54万円 |
| ビュッフェ・バイキング(120席) | 120席 | 11〜21時 | 80〜150kW | 1.5〜3万kWh | 45〜90万円 | 540〜1,080万円 |
※各業態の代表的な規模における月額電気代の目安です。
厨房機器と換気設備が電気消費の中心を占めます
卓上グリル・無煙ロースターの電力消費に加え、強力な換気ダクトが大量の電気を消費します。 同席数の居酒屋と比較して30〜50%電気代が高くなることが多く、換気設備の省エネ化が最大の課題です。
早朝から深夜まで長時間営業のため、空調・照明の稼働時間が長くなります。 フランチャイズ本部が省エネ基準を設けているチェーンもあり、本部仕様の設備選定が重要です。
冷蔵・保温レーン設備が常時稼働し、電力消費量が多い業態です。 食材の温度管理が品質に直結するため、省エネのために温度を緩めることが難しく、設備効率の改善が主な対策となります。
厨房規模が小さく電気代は比較的低水準ですが、エスプレッソマシン・冷蔵ケース・空調が主な消費源です。 おしゃれな照明を多用する業態では照明コストが割高になるケースもあります。
※本ページの金額は業界平均を参考にした概算値です。契約区分・地域・設備の種類・使用パターンにより大きく変動します。正確な見積は専門家にご相談ください。
本ページの相場データは以下の公的統計・業界データを参考に、エネルギー情報センターが独自に整理・概算したものです。
重要: 本ページの数値は上記データをもとにした概算・目安であり、 特定の契約条件や時期における正確な請求額を保証するものではありません。 実際の電気料金は契約プラン・使用パターン・地域・時期により大きく異なります。 最終的な判断には、必ず電力会社の見積書や請求書の実データをご確認ください。
最終更新: 2026年4月(2024〜2025年度の料金水準を反映)
A.業種別・契約区分別のベンチマークと比較します。本サイトの相場データや経産省統計、コンサル会社の調査レポートが参考になります。
A.高圧で18〜25円/kWh、特別高圧で15〜22円/kWh、低圧で25〜35円/kWhが2026年時点の一般的レンジ。業種・地域・契約条件で変動します。
A.①契約区分の一致、②地域差の考慮、③時期(年度)の同期、④業種特性、⑤契約電力規模、の5項目を統一しないと正確な比較ができません。
A.電力多消費業種(製造・データセンター)で10〜20%、サービス業で5〜15%、自治体で7〜20%が削減事例の平均レンジです。
A.本サイトでは月次・四半期で更新。市場価格・燃料費・制度改正の影響を反映するため、3ヶ月以内のデータを参照することを推奨します。
原発全停止により火力依存上昇。LNG輸入急増、電気料金構造が大きく変化。
再エネ普及の起点。再エネ賦課金が新たな料金構成要素に。
低圧需要家も電力会社を選択可能に。新電力急増。
全国初のエリア全停電。BCP・分散電源への注目高まる。
LNG在庫不足と寒波で年末年始に異常高騰。新電力撤退の発端。
LNG・石炭価格急騰。法人電気料金の歴史的高騰の引き金に。
全国初の警報発令。需給ひっ迫対応の重要性が認識される。
国の補助金で電気代を一時的に抑制。2024年度以降段階的縮小。
送配電事業者の総収入規制を本格運用。長期の料金安定化を狙う。
GX-ETS・化石燃料賦課金の段階導入が決定。中長期のカーボンコスト上昇要因。
容量拠出金が小売事業者・需要家のコスト増要因として顕在化。
排出量取引が義務化。電力会社の排出枠コストが料金に転嫁される段階へ。
※ 主要な電力市場・料金に影響を与えたイベントを年表化したものです。詳細は各種公的資料をご参照ください。
契約電力・月間使用量を入力して、現在の電気代水準と今後の上昇リスクをシミュレーションできます。
記事を読んで気になった点があれば、エネルギー情報センターにお気軽にご相談ください。法人・自治体の電力契約に精通したスタッフが、中立的な立場で判断材料を整理します。初回相談は無料です。
中立的な立場で、特定の電力会社への勧誘は一切行いません。