MECHANISM
LNG価格からガス料金が決まるまで
原料費調整制度とタイムラグを理解し、夏以降の請求変動を先読みするための基礎を整理します。
特集の全体構成(8ページ)
都市ガス料金の構成要素
都市ガスの料金は「基本料金+従量料金」で構成されます。従量料金の中に含まれる「原料費調整額」が、LNG(液化天然ガス)の国際価格変動を反映する部分です。 原料価格が上がれば従量料金が上がり、下がれば下がる仕組みです。
都市ガス料金の構成比(目安)
東京ガスエリア 料金構造(2026年4月検針分)
| 項目 | 金額(30m3使用時) | 備考 |
|---|---|---|
| 基本料金 | 1,056円 | 契約区分により異なる |
| 基準単位料金 × 使用量 | 約3,800円 | 基準単位料金 約126円/m3 |
| 原料費調整額 | +約760円 | LNG価格上昇分 |
| 補助金値引き | -180円 | 6円/m3 × 30m3(4月分) |
| 請求額(概算) | 約5,436円 | 前月比 +416円 |
原料費調整制度の仕組み
都市ガスの原料費調整は、電気の燃料費調整と類似した制度ですが、反映までのタイムラグがやや長いのが特徴です。3カ月間の平均原料価格を算定し、 そこから約3カ月後の検針分に反映されます。
原料費調整の計算式(東京ガスの考え方)
平均原料価格 = LNG平均価格 × 0.9479 + LPG平均価格 × 0.0546
基準平均原料価格(57,250円/t)との差額に基づき、1m3あたりの調整額が算定されます。上限は156,200円/tです。
LNG価格変動
1〜3月の平均
1〜3月の平均
調整額算定
4月に計算
4月に計算
料金に反映
6月検針分
6月検針分
請求書に記載
7月支払い
7月支払い
LNG価格(JKM)と原油(WTI)の推移
3月のJKM急騰は、最短でも6月検針分から、実感としては7〜8月請求で顕在化しやすい構造です。
規制料金 vs 自由料金
都市ガスにも電気と同様に「規制料金」と「自由料金」があります。法人の場合、使用量が大きいほど自由料金プランで契約しているケースが多く、上限なしのリスクに注意が必要です。
| 区分 | 規制料金 | 自由料金 |
|---|---|---|
| 対象 | 主に小口需要家(家庭等) | 法人・大口需要家・新ガス会社 |
| 原料費調整の上限 | あり | なし(多くの場合) |
| 価格変動リスク | 上限で頭打ち | 青天井の可能性 |
| LNG急騰時 | ガス会社が超過分を負担 | 全額が料金に転嫁 |
自由料金プランの法人は要注意
規制料金には原料費調整の上限がありますが、自由料金プランでは上限がないケースがほとんどです。自社の契約内容を早めに確認してください。
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次にすること
総論トップとガソリン・電気代の特集も併せて確認すると、エネルギーコスト全体での意思決定に繋げやすくなります。
