市場価格調整額は JEPX スポット価格を参照するため、JEPX 推移を見ると、市場価格調整額がどの時期にどれだけ動いたかが概ね把握できます。 このページでは、2016 年度以降のシステムプライス年度平均と、契約への波及を整理します。
年度平均 8〜10 円/kWh。需給バランスも安定し、市場連動プランが低リスクの選択肢として広く普及した時期。
年度平均 11.12 円/kWh。冬季(2021年1月)に歴史的な高騰が発生。数日間、システムプライスが 250 円/kWh を超える時間帯も。
年度平均 13.48 円/kWh。LNG 需給の逼迫で構造的に上昇。市場連動プラン需要家の請求額が前年比 2 倍になるケースも。
年度平均 20.37 円/kWh。ウクライナ危機で LNG スポット価格が歴史的な水準まで急騰。 新電力の経営破綻・撤退が相次ぐ。
年度平均 10.74 円/kWh。LNG 価格の落ち着きと省エネ浸透で市場は正常化。ただし 2019 年以前の水準には戻らず。
年度平均 11〜12 円台。冬季の寒波・夏季の猛暑で時折スポット価格が急騰。高止まり基調が続く。
2020 年度末から 2021 年 1 月にかけて、JEPX スポット価格は一時 250 円/kWh を超える時間帯があり、 1 日平均で 150 円/kWh を記録する日もありました。原因は次の複合要因です。
この時期に市場連動プラン契約をしていた法人では、1 ヶ月の電気代が通常の 5〜10 倍になる事例もあり、 市場連動リスクの認識が大きく変わった出来事でした。
JEPX 連動で 100% 仕入れされていたと仮定し、月 10 万 kWh の事業所の年額を試算します (実際には託送料金・調達マージン・再エネ賦課金等が別途加算されます)。
| 年度 | JEPX平均 | 想定年額 |
|---|---|---|
| 2016年度 | 8.47 円/kWh | 10,164,000 円 |
| 2017年度 | 9.74 円/kWh | 11,688,000 円 |
| 2018年度 | 9.74 円/kWh | 11,688,000 円 |
| 2019年度 | 7.92 円/kWh | 9,504,000 円 |
| 2020年度 | 11.12 円/kWh | 13,344,000 円 |
| 2021年度 | 13.48 円/kWh | 16,176,000 円 |
| 2022年度 | 20.37 円/kWh | 24,444,000 円 |
| 2023年度 | 10.74 円/kWh | 12,888,000 円 |
| 2024年度 | 12.30 円/kWh | 14,760,000 円 |
| 2025年度 | 11.05 円/kWh | 13,260,000 円 |
2019 年度と 2022 年度で年額の差は 1,500 万円規模。市場連動の振れ幅の大きさを示しています。
A.燃料費(LNG・石炭)の国際価格上昇、再エネ賦課金の増加、容量拠出金の新設、託送料金改定、カーボンプライシング導入が主な要因です。複数要因が同時に進行し、中長期的に上昇圧力が続きます。
A.LNG・石炭・原油の輸入価格変動を電気料金に反映する調整額です。kWhあたりで加減算され、原油価格が高騰すると料金全体が大きく上昇します。毎月更新され、請求書に別項目で記載されます。
A.2012年度の0.22円/kWhから2024年度は3.45円/kWh程度まで上昇。再エネ普及とともに今後も上昇傾向で、2030年度には4円/kWh超の可能性があります。年間使用量100万kWhなら賦課金だけで約345万円の負担です。
A.将来の供給力確保のため、小売電気事業者が負担する料金で、2024年度から本格稼働。需要家には小売料金を通じて転嫁されます。kWhあたり数十銭〜1円程度の上昇要因となります。
A.①プラン見直し(固定・市場連動・TOU)、②切替先との相見積もり、③デマンド削減による基本料金圧縮、④再エネPPA・自家発電の検討、⑤省エネ投資、の順で取り組むのが効果的です。
原発全停止により火力依存上昇。LNG輸入急増、電気料金構造が大きく変化。
再エネ普及の起点。再エネ賦課金が新たな料金構成要素に。
低圧需要家も電力会社を選択可能に。新電力急増。
全国初のエリア全停電。BCP・分散電源への注目高まる。
LNG在庫不足と寒波で年末年始に異常高騰。新電力撤退の発端。
LNG・石炭価格急騰。法人電気料金の歴史的高騰の引き金に。
全国初の警報発令。需給ひっ迫対応の重要性が認識される。
国の補助金で電気代を一時的に抑制。2024年度以降段階的縮小。
送配電事業者の総収入規制を本格運用。長期の料金安定化を狙う。
GX-ETS・化石燃料賦課金の段階導入が決定。中長期のカーボンコスト上昇要因。
容量拠出金が小売事業者・需要家のコスト増要因として顕在化。
排出量取引が義務化。電力会社の排出枠コストが料金に転嫁される段階へ。
※ 主要な電力市場・料金に影響を与えたイベントを年表化したものです。詳細は各種公的資料をご参照ください。
市場価格調整額のリスクを数値で確認しましょう。
燃調費や市場連動、再エネ賦課金など、料金が上がる要因を自社の契約に当てはめると、今後の影響額が具体的に見えてきます。読み解きに不安があるときや、社内説明の材料が必要なときは、専門家へお気軽にご相談ください。
記事を読んで気になった点があれば、エネルギー情報センターにお気軽にご相談ください。法人・自治体の電力契約に精通したスタッフが、中立的な立場で判断材料を整理します。初回相談は無料です。
中立的な立場で、特定の電力会社への勧誘は一切行いません。