市場価格調整額の推移とJEPX価格の関係
市場価格調整額は JEPX スポット価格を参照するため、JEPX 推移を見ると、市場価格調整額がどの時期にどれだけ動いたかが概ね把握できます。 このページでは、2016 年度以降のシステムプライス年度平均と、契約への波及を整理します。
2016〜2025年度のJEPX年度平均推移
時代区分別の振り返り
2016〜2019年度:安定期
年度平均 8〜10 円/kWh。需給バランスも安定し、市場連動プランが低リスクの選択肢として広く普及した時期。
2020年度:反転の兆し
年度平均 11.12 円/kWh。冬季(2021年1月)に歴史的な高騰が発生。数日間、システムプライスが 250 円/kWh を超える時間帯も。
2021年度:高値水準定着
年度平均 13.48 円/kWh。LNG 需給の逼迫で構造的に上昇。市場連動プラン需要家の請求額が前年比 2 倍になるケースも。
2022年度:過去最高
年度平均 20.37 円/kWh。ウクライナ危機で LNG スポット価格が歴史的な水準まで急騰。 新電力の経営破綻・撤退が相次ぐ。
2023年度:正常化
年度平均 10.74 円/kWh。LNG 価格の落ち着きと省エネ浸透で市場は正常化。ただし 2019 年以前の水準には戻らず。
2024〜2025年度:再上昇
年度平均 11〜12 円台。冬季の寒波・夏季の猛暑で時折スポット価格が急騰。高止まり基調が続く。
2021年1月の歴史的高騰
2020 年度末から 2021 年 1 月にかけて、JEPX スポット価格は一時 250 円/kWh を超える時間帯があり、 1 日平均で 150 円/kWh を記録する日もありました。原因は次の複合要因です。
- 寒波による電力需要急増
- LNG在庫の逼迫(船舶遅延・生産トラブル)
- 一部発電所の計画外停止
- 広域予備率が数%台まで低下
この時期に市場連動プラン契約をしていた法人では、1 ヶ月の電気代が通常の 5〜10 倍になる事例もあり、 市場連動リスクの認識が大きく変わった出来事でした。
法人請求額への試算(月10万kWh)
JEPX 連動で 100% 仕入れされていたと仮定し、月 10 万 kWh の事業所の年額を試算します (実際には託送料金・調達マージン・再エネ賦課金等が別途加算されます)。
| 年度 | JEPX平均 | 想定年額 |
|---|---|---|
| 2016年度 | 8.47 円/kWh | 10,164,000 円 |
| 2017年度 | 9.74 円/kWh | 11,688,000 円 |
| 2018年度 | 9.74 円/kWh | 11,688,000 円 |
| 2019年度 | 7.92 円/kWh | 9,504,000 円 |
| 2020年度 | 11.12 円/kWh | 13,344,000 円 |
| 2021年度 | 13.48 円/kWh | 16,176,000 円 |
| 2022年度 | 20.37 円/kWh | 24,444,000 円 |
| 2023年度 | 10.74 円/kWh | 12,888,000 円 |
| 2024年度 | 12.30 円/kWh | 14,760,000 円 |
| 2025年度 | 11.05 円/kWh | 13,260,000 円 |
2019 年度と 2022 年度で年額の差は 1,500 万円規模。市場連動の振れ幅の大きさを示しています。
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