JEPXは前年比+64.5%・東京と中部は23円台・東日本太平洋側は9月として1位の多雨と寡照
2026年9月の法人向け電気料金は、卸価格が前年同月を大きく上回った月です。JEPXスポットのシステムプライス月間平均は19.12円/kWhとなり、前年同月(11.62円/kWh)比+7.50円、+64.5%でした。エリア別では東京23.78円/kWh・中部23.77円/kWhが23円台で、前月から上昇したのは東北・東京・中部の3エリアです。電気・ガス料金支援は、原則の区分では9月使用分(低圧▲3.5円/kWh・高圧▲1.8円/kWh)が値引き実施期間の最終月でした。繰上検針などで値引き期間が1か月後ろ倒しの区分では、高圧の9月使用分が▲2.3円/kWh、10月使用分が▲1.8円/kWhです。特別高圧は本事業の対象外です。燃料費調整は10月分(料金月・値引き前)で10社中9社が上昇方向に動いています。
気象については、気象庁「2026年9月の天候」の階級で、平均気温は西日本と沖縄・奄美で「高い」、北日本と東日本で「平年並」でした。東日本太平洋側は月降水量平年比236%・月間日照時間平年比46%で、1946年の統計開始以降、9月としていずれも1位の多雨・寡照です。東京の月平均気温は22.7℃で平年差▲0.6℃、月降水量は696.5mm(平年比310%)でした。全国一律の高温という整理はあたらないため、本記事では地域差を分けて記述し、気温・天候と卸価格の因果関係は断定していません。
低圧・高圧・特別高圧の4区分の9月実績単価は、出典としている電力・ガス取引監視等委員会「電力取引報」が2026年10月6日時点で2026年6月分まで公表しており、7月分以降は未公表(公表予定日の記載なし)のため、確定していません。そこで本記事では、確定値(2026年6月分まで)と、9月の動向に関する定性整理を明確に分けて解説します。数値の断定は確定値に限り、公表待ちの項目は「公表待ち」と明記します。
本記事は、電力・ガス取引監視等委員会「電力取引報」、JEPX、経済産業省・資源エネルギー庁・電気・ガス料金支援の特設サイト、気象庁、電力広域的運営推進機関(OCCTO)、財務省貿易統計、主要電力10社の公表情報をもとに整理しています。数値は特記のない限り2026年10月1日に各一次出典から取得しました(燃料費調整の9月分と4区分の2026年1〜5月分は2026年9月3日に取得した8月号の値、9月の年別比較(2023〜2025年)は当サイトで電力取引報から算出した値)。電気・ガス料金支援の扱いと電力取引報の公表状況は、2026年10月6日に一次出典で再確認しました。本記事は中立的な情報整理を目的としており、特定の電力会社・契約形態を推奨するものではありません。また、価格水準の予測を示すものでもありません。公開日は2026年10月6日です。
電力・ガス取引監視等委員会「電力取引報」から算出した、契約区分ごとのkWhあたり単価を整理しました。
特別高圧
17.9円/kWh
高圧
22.7円/kWh
低圧電灯
28.6円/kWh
低圧電力
34.3円/kWh
※基本料金・電力量料金・燃料費調整額を含み、消費税および再生可能エネルギー発電促進賦課金を含まない参考値です。
※上記カードは電力・ガス取引監視等委員会「電力取引報」の2026年6月分(確定・2026年9月15日公表・2026年10月6日時点の最新公表)です(販売額÷販売電力量・全国計、事後訂正あり得る。原則は月末時点(暦月)で、検針期間での計上も認められている(電力取引報の注記では、大宗の企業が検針日までの実績を報告))。前月比・前年同月比は小数第2位に丸めた値どうしの差です。 2026年7月分以降は2026年10月6日時点で未公表です(公表予定日の記載なし)。確定値が公表され次第、順次更新します。
当月を含む直近6ヶ月のkWh単価推移を、契約区分別に表示しています。
※縦軸は表示期間内の最小値〜最大値を基準に自動調整しています。
※上記グラフは電力取引報の確定値が公表済みの2026年1月〜6月分(6か月)です。2026年7月分以降は2026年10月6日時点で未公表(公表予定日の記載なし)のため含みません。
同じ9月で過去の水準と比べると、料金がどのあたりに位置するかを把握しやすくなります。2026年9月分は電力取引報の公表待ち(2026年10月6日時点で未公表・公表予定日の記載なし)のため、確定値が出るまでは2023〜2025年の9月分を参照します。2023年9月から2025年9月にかけて、特別高圧は19.02円/kWhから16.91円/kWhへ、高圧は19.98円/kWhから19.72円/kWhへ低下する一方、低圧電灯は23.68円/kWhから25.74円/kWhへ、低圧電力は23.73円/kWhから26.23円/kWhへ上昇しており、区分によって動きの方向が異なる点が読み取れます。
| 契約区分 | 2023年9月 | 2024年9月 | 2025年9月 | 2026年9月 |
|---|---|---|---|---|
| 特別高圧 | 19.02円 | 18.00円 | 16.91円 | 公表待ち |
| 高圧 | 19.98円 | 20.27円 | 19.72円 | 公表待ち |
| 低圧電灯 | 23.68円 | 25.39円 | 25.74円 | 公表待ち |
| 低圧電力 | 23.73円 | 26.08円 | 26.23円 | 公表待ち |
※単位は円/kWh。基本料金・電力量料金・燃料費調整額を含み、消費税および再生可能エネルギー発電促進賦課金を含まない参考値です。数値は電力・ガス取引監視等委員会「電力取引報」から算出しています。2026年9月分は2026年10月6日時点で未公表(公表予定日の記載なし)のため、この表では断定的な数値を示していません。
2026年9月のJEPXシステムプライス月間平均は19.12円/kWhで、前年同月(11.62円/kWh)比+7.50円、+64.5%の上昇でした。前月(19.14円/kWh)比では▲0.02円です。月間の最高値はシステムプライスで49.00円/kWh(9月2日17時30分〜18時00分)、最低値は0.10円/kWh(9月22日12時00分〜12時30分)でした。約定総量は324.13億kWh(前年同月247.57億kWh)で+30.9%です。数値はJEPX公表のスポット取引結果CSVから全1,440コマ(30日×48コマ)の単純平均等で算出しています。
| エリア | 2026/9 (円/kWh) | 2026/8 (円/kWh) | 2025/9 (円/kWh) | 前年同月差 | 前年同月比 | 前月差 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| システムプライス | 19.12 | 19.14 | 11.62 | +7.50 | +64.5% | ▲0.02 |
| 北海道 | 14.01 | 14.33 | 12.14 | +1.87 | +15.4% | ▲0.32 |
| 東北 | 17.35 | 15.68 | 11.33 | +6.03 | +53.2% | +1.67 |
| 東京 | 23.78 | 21.24 | 12.92 | +10.86 | +84.1% | +2.54 |
| 中部 | 23.77 | 21.61 | 11.96 | +11.81 | +98.7% | +2.16 |
| 北陸 | 16.88 | 20.26 | 11.26 | +5.62 | +49.9% | ▲3.38 |
| 関西 | 16.45 | 19.23 | 11.26 | +5.19 | +46.1% | ▲2.79 |
| 中国 | 14.96 | 17.78 | 10.57 | +4.40 | +41.6% | ▲2.82 |
| 四国 | 12.92 | 16.81 | 9.62 | +3.29 | +34.2% | ▲3.89 |
| 九州 | 14.06 | 16.77 | 10.54 | +3.52 | +33.4% | ▲2.72 |
※前年同月差・前年同月比・前月差はいずれも端数処理前の値から算出しているため、本表の掲載値どうしの差と0.01円/kWhずれる行があります(東北・中国・四国の前年同月差、関西・九州の前月差)。沖縄はJEPXの取引対象外のため表に含まれません。
コマ単位の単価で精算する市場連動型プランでは、月間平均ではなくコマごとの単価が請求に反映されます。2026年9月は、9月1日17時30分〜18時00分に中部・北陸・関西・中国・四国・九州の6エリアが53.20円/kWhで並びました。システムプライスの月間最高49.00円/kWhは、9月2日の同じ17時30分〜18時00分です。北海道・東北・東京の月間最高はいずれも50.01円/kWhで、北海道は9月24日18時00分〜19時00分の2コマ、東北は9月24日16時30分〜19時00分の5コマ、東京は9月22日と24日の計10コマでした。
一方で、エリア別の最低は0.01円/kWhで、最初のコマは9月5日8時00分〜8時30分の北海道です。0.01円/kWhのコマ数は北海道56・東北16・関西5・中国22・四国61・九州45でした。東京の最低は7.24円/kWh(9月6日8時00分〜8時30分)、中部は5.68円/kWh(9月12日11時00分〜11時30分)、北陸は2.50円/kWh(計7コマ)と、エリアによって最低値の水準も異なります。同じ月の中で単価の振れ幅が大きい状態です。
エリア別に前月差を見ると、上昇は東北+1.67円/kWh・東京+2.54円/kWh・中部+2.16円/kWhの3エリアで、システムプライス(▲0.02円/kWh)と残る6エリアは低下しました。下げ幅は四国▲3.89円/kWh・北陸▲3.38円/kWh・中国▲2.82円/kWhの順に大きく、ほかは関西▲2.79円/kWh・九州▲2.72円/kWh・北海道▲0.32円/kWhです。前年同月比ではシステムプライスと9エリアのすべてが上昇しており、東京+84.1%・中部+98.7%に対し、北海道は+15.4%でした。ただし卸価格は需要・燃料価格・電源の稼働計画・連系線の混雑など複数の要因で決まるため、単一の要因で説明できるものではありません。 JEPXとは、 JEPXスポット価格ダッシュボード、 JEPXスパイクの電気代インパクト、 市場価格調整額とはも参考になります。
電気・ガス料金支援の値引き実施期間は、原則として2026年7月使用分(8月検針分)から9月使用分(10月検針分)です。原則の区分では、9月使用分(低圧▲3.5円/kWh・高圧▲1.8円/kWh)が値引き実施期間の最終月にあたります。一方、特設サイトのFAQは、7月使用分ではなく8月使用分から値引きを開始した場合の値引き期間を10月使用分までとし、高圧需要家が繰上検針(月末検針)によって値引き実施期間が1か月後ろ倒しになる場合は、適用する単価も1か月ずつずれる(8月1.8円/kWh・9月2.3円/kWh・10月1.8円/kWh)と説明しています。特別高圧は本事業の対象外です。
| 区分 | 対象 | 7月使用分 | 8月使用分 | 9月使用分 | 10月使用分 |
|---|---|---|---|---|---|
| 原則の区分(7月使用分〜9月使用分) | 電気(低圧) | ▲3.5 円/kWh | ▲4.5 円/kWh | ▲3.5 円/kWh | 期間の外※1 |
| 原則の区分(7月使用分〜9月使用分) | 電気(高圧) | ▲1.8 円/kWh | ▲2.3 円/kWh | ▲1.8 円/kWh | 期間の外※1 |
| 後ろ倒しの区分(8月使用分〜10月使用分)※2 | 電気(高圧) | 期間の前 | ▲1.8 円/kWh | ▲2.3 円/kWh | ▲1.8 円/kWh |
| 区分によらず | 電気(特別高圧) | 対象外 | 対象外 | 対象外 | 対象外 |
※値引き単価は使用月ベースです(電気・ガス料金支援の特設サイトのFAQ)。※1 原則の区分の10月使用分は値引き実施期間の外で、扱いは2026年10月6日時点で国の公表なしです。※2 後ろ倒しの区分は、特設サイトのFAQが示す高圧の例と、主要10社の資料で確認できた高圧の区分を示しています。「期間の前」は、後ろ倒しの区分では7月使用分が値引き実施期間に含まれないことを示します。後ろ倒しの区分の低圧の単価は本表では扱っていません。都市ガスの値引き単価は7月・9月使用分が▲14.0円/m3、8月使用分が▲18.0円/m3です。
本記事で「後ろ倒しの区分」と呼ぶのは、各社の資料で当月の使用分を料金月とし、10月使用分に高圧1.80円/kWh(9月使用分に2.30円/kWh)を当てていることが確認できた区分です。主要10社の資料で確認できたのは、北海道電力の高圧、東北電力の高圧繰上検針(検針日が毎月初日)、北陸電力の高圧、中部電力ミライズ・関西電力・中国電力・九州電力の高圧のうち契約電力500kW以上(中部電力ミライズは「原則として」、中国電力は「原則」と付記)の区分です(網羅ではありません)。このうち8月使用分からの開始を各社の資料で確認できたのは北海道電力・中国電力・九州電力で、ほかの社については特設サイトのFAQの後ろ倒しの単価からの推論です。なお特設サイトのFAQは、繰上(月末)検針の値引き開始月の1か月後ろ倒しを「認めている」と記載しており、当月の使用分を料金月とする区分なら必ず後ろ倒しになる、という規則ではありません。
電力会社が公表する「◯月分」は料金月(請求月)のラベルです。東京電力エナジーパートナーの2026年8月28日のプレスリリースでは、高圧は8月分・10月分で1.80円/kWh、9月分で2.30円/kWh、低圧は8月分・10月分で3.50円/kWh、9月分で4.50円/kWhを差し引いて算定するとしています。主要10社が公表する高圧の値引き後の単価から読み取れる値引き額も、原則の区分・後ろ倒しの区分のどちらでも、料金月ラベルでは8月分1.80円/kWh・9月分2.30円/kWh・10月分1.80円/kWhにそろっています(東京電力エナジーパートナーの始期1日系列の10月分の燃料費調整単価は、2026年10月1日時点で未公表・2026年10月29日にお知らせ予定)。
国の値引き実施期間より後の扱い
国の値引き実施期間(原則2026年7月使用分〜9月使用分。後ろ倒しの区分は8月使用分〜10月使用分)より後の扱いは、2026年10月6日時点で国の公表なしです。延長・終了のいずれも、国の一次情報では確認できていません。原則の区分の10月使用分は期間の外で扱いが公表されておらず、後ろ倒しの区分の10月使用分は期間の内(高圧▲1.8円/kWh)です。
特別高圧は本事業の対象外です(特設サイトのFAQ「本事業では、特別高圧の電気は対象外です。」)。ただし国は別に、地方公共団体が地域の実情に合わせて支援を実施できる「重点支援地方交付金」において、特別高圧で受電する中小企業等への支援を行っていると案内しています(資源エネルギー庁「エネルギー価格の支援について」のページ・2026年10月6日時点)。自治体ごとの支援の有無や内容は、所在する自治体の公表でご確認ください。
※国や特設サイトのページには、10月使用分や10月の1.8円/kWhに触れた記載があります。これらは、(a) 8月使用分から値引きを開始した事業者の期間のずれ(特設サイトのFAQの「2026年10月使用分までとなります」)、(b) 繰上検針による期間のずれ(同FAQの「10月 1.8円/kWh」)、(c) 2024年の「酷暑乗り切り緊急支援」の過去の記述(資源エネルギー庁のページのソース内に残るもので、画面には表示されません。2026年10月6日時点)などで、いずれも制度として値引き実施期間を延ばしたものではありません。
① 拠点ごとに「原則の区分」か「後ろ倒しの区分」かを確かめる
原則の区分(前月の使用分を料金月とする分散検針など)では、9月使用分が値引き実施期間の最終月で、低圧▲3.5円/kWh・高圧▲1.8円/kWhです。繰上検針(月末検針)などで値引きの開始を1か月後ろ倒しにした区分では、高圧の9月使用分が▲2.3円/kWh、10月使用分が▲1.8円/kWhで、10月使用分が最終月になります。同じ高圧でも、区分によって9月使用分の単価と最終月が異なります。
② 電力会社の「◯月分」ラベルと使用月を取り違えない
主要10社が公表する「2026年10月分」は料金月(請求月)のラベルで、高圧の値引きは1.80円/kWhです(9月分は2.30円/kWh)。使用月との対応は社や契約で異なり、たとえば中部電力ミライズの「2026年10月分電気料金」は2026年9月使用分(ただし高圧のうち契約電力が原則として500kW以上は10月使用分)、北海道電力の高圧の10月分は2026年10月使用分、北陸電力の高圧・特別高圧の10月分は10月1日から31日までの使用分です。
③ 値引きの単価を金額÷使用kWhで逆算する
値引きの行の名称や記載のしかたは各社で異なり、燃料費調整単価に値引きを織り込んで示す社もあるため、契約先の請求書の表記を確認してください。9月使用分なら、原則の区分で低圧▲3.5円/kWh・高圧▲1.8円/kWh、後ろ倒しの区分の高圧で▲2.3円/kWhが使用電力量に乗じられているかを、値引き金額÷使用kWhで逆算して確かめられます。
④ 契約区分が支援対象かを確認する
本事業の対象は低圧・高圧で、特別高圧は対象外です。特別高圧で受電している事業所の請求には本事業の値引きが入りません。ただし国は別に、重点支援地方交付金による自治体の「特別高圧で受電する中小企業等」への支援を案内しているため、特別高圧の拠点は所在自治体の公表もあわせて確認してください。
⑤ 値引き前と値引き後のどちらの単価かを確認する
再エネ賦課金4.18円/kWh、市場価格調整(別建てで公表する社の場合)、基本料金は値引きとは別に計上されます。燃料費調整単価は、値引きを反映した値(支援反映後)で公表している社があるため、各社の公表値が値引き前と値引き後のどちらかを確認してから自社の請求書と照合してください。
⑥ 国の値引き実施期間より後の扱いが2026年10月6日時点で国から公表されていないことを前提に置く
国の値引き実施期間(原則2026年7月使用分〜9月使用分。後ろ倒しの区分は8月使用分〜10月使用分)より後の扱いは、2026年10月6日時点で国の公表なしです。延長も終了も国の一次情報では確認できないため、値引きがない場合の請求額を、公表済みの値引き前の燃料費調整単価で試算しておくと、予算の振れ幅を把握しやすくなります。
請求書の各項目の意味は 電気料金請求書の読み方、値引きとは別に計上される賦課金は 再エネ賦課金とはで整理しています。
気象庁「2026年9月の天候」(2026年10月1日掲載)の階級では、平均気温は西日本と沖縄・奄美で「高い」、北日本と東日本で「平年並」でした。降水量は東日本太平洋側で「かなり多い」、東日本日本海側と西日本太平洋側で「多い」、北日本日本海側で「少ない」(北日本太平洋側・西日本日本海側・沖縄・奄美は「平年並」)となり、日照時間は東日本日本海側・東日本太平洋側・西日本太平洋側で「かなり少ない」、西日本日本海側で「少ない」、北日本日本海側で「多い」(北日本太平洋側・沖縄・奄美は「平年並」)でした。東日本太平洋側は月降水量平年比236%・月間日照時間平年比46%で、1946年の統計開始以降、9月としていずれも1位の多雨・寡照です。全国一律の高温という整理はあたりません。
| 地点 | 月平均気温 | 平年値 | 平年差 | 階級 | 備考 |
|---|---|---|---|---|---|
| 札幌 | 19.1℃ | 18.6℃ | +0.5℃ | 平年並(○) | — |
| 仙台 | 21.4℃ | 21.2℃ | +0.2℃ | 平年並(○) | 気候表で「)」付きの準正常値(通常の値と同様に扱える) |
| 東京 | 22.7℃ | 23.3℃ | ▲0.6℃ | 平年並(○) | 月降水量696.5mm(平年比310%)・日照時間45.8時間(平年比36%) |
| 名古屋 | 24.8℃ | 24.5℃ | +0.3℃ | 平年並(○) | — |
| 大阪 | 25.1℃ | 25.2℃ | ▲0.1℃ | 平年並(○) | — |
| 広島 | 25.6℃ | 24.7℃ | +0.9℃ | 高い(+) | — |
| 福岡 | 25.4℃ | 24.7℃ | +0.7℃ | 高い(+) | — |
| 那覇 | 28.3℃ | 27.9℃ | +0.4℃ | 高い(+) | — |
※月平均気温・平年差・階級は気象庁「全国気候表(2026年9月)」の値です。平年値は気象庁「過去の気象データ検索」の平年値(1991〜2020年)で、平年差は月平均気温から平年値を引いた値です(8地点とも全国気候表の平年差と一致)。階級の凡例は気候表の「+:高い(多い) ○:平年並 -:低い(少ない)」です。
| 指標 | 2026年9月 | 補足 |
|---|---|---|
| 猛暑日(最高35℃以上) | 0日 | 9月の日最高気温の最大は9月2日の32.6℃ |
| 真夏日(最高30℃以上) | 6日 | 9月2日32.6℃・3日30.8℃・8日30.4℃・9日31.3℃・14日32.2℃・22日31.6℃ |
| 熱帯夜(日最低気温25.0℃以上の日で代用) | 0日 | 9月の日最低気温の最大は9月3日の24.2℃ |
| 月間最高・最低気温 | 32.6℃/17.1℃ | 最高は9月2日、最低は9月29日 |
| 月降水量 | 696.5mm | 平年比310%(階級は「かなり多い」)。日降水量の最大は9月21日の156.0mm |
| 日照時間 | 45.8時間 | 平年比36%(階級は「かなり少ない」) |
※気象庁「過去の気象データ検索」(東京・2026年9月の日ごとの値)から集計しています。熱帯夜は夜間の最低気温ではなく、日最低気温25.0℃以上の日で代用しています。月降水量・日照時間の平年比と階級は全国気候表の値です。
気象庁の台風の統計では、2026年9月の台風の発生数は4個です(協定世界時基準・2026年10月1日現在・速報値)。日本標準時基準では9月3個・10月1個となります。気象庁「2026年9月の天候」は、9月21日に台風第25号が関東甲信地方に接近し、伊豆諸島や千葉県などで記録的な大雨となった所があったと記しています。2026年10月1日に確認した上陸数の表(2026年9月29日現在)は9月の欄が空欄で、9月30日の分が含まれるかは表から判断できないため、本記事では9月の台風の上陸の有無を断定していません。
2026年9月中の電力広域的運営推進機関(OCCTO)による自家発電設備の焚き増し指示・依頼は、2026年10月1日時点で、OCCTOの公開一覧では確認されていません(公開一覧に掲載されている最も新しいものは、2026年7月22日の東京電力パワーグリッド管内の依頼です)。需給ひっ迫注意報・警報の発令も、2026年10月1日時点で、経済産業省の2026年9月のニュースリリース一覧とOCCTOの公開一覧では確認されていません。ただし、エリア予備率が3%を下回る場合に行う指示(エリア間補正融通)の公表先は2025年10月1日から系統情報サービスに変わっており、公開一覧だけでは全件を確かめられません。このため本記事では「確認されていない」と記載し、「発令なし」「実施なし」とは断定していません。
東京エリアのJEPX平均は前月比+2.54円/kWh(2026年8月21.24円/kWh→9月23.78円/kWh)上昇しました。同じ月の東京は、月平均気温が平年並(平年差▲0.6℃)、月降水量が平年比310%、日照時間が平年比36%でした。本記事では気温・天候と卸価格の因果関係を断定していません。卸価格が動く要因の整理は JEPX価格変動の要因が参考になります。
日照時間が平年を大きく下回った地域で自家消費型の太陽光発電を持つ拠点は、9月の発電実績と購入電力量をあわせて確認しておくと、請求書の使用電力量の変化を読み解く手がかりになります。考え方は 自家消費型太陽光は電気料金対策としてどう効くかが参考になります。
低圧(電灯・電力)は、小規模事業所・店舗・サービス拠点などで使われる契約区分です。2026年9月分の低圧の実績単価は電力取引報の公表待ち(2026年10月6日時点で未公表・公表予定日の記載なし)のため、ここでは断定を避け、確定値・支援策・卸価格から動向を定性的に整理します。参考として、電力取引報の2026年6月分(確定・2026年10月6日時点の最新公表)は、低圧電灯28.58円/kWh・低圧電力34.31円/kWhでした(基本料金・電力量料金・燃料費調整額を含み、消費税・賦課金を含まない参考値)。
9月の低圧で押さえたいのは、原則の区分では9月使用分(▲3.5円/kWh)が電気・ガス料金支援の値引き実施期間の最終月にあたることです。原則の区分では8月使用分の▲4.5円/kWhから▲3.5円/kWhに戻った月でもあります。東京電力エナジーパートナーの2026年8月28日のプレスリリースでは、低圧の料金月ラベルで8月分・10月分が3.50円/kWh、9月分が4.50円/kWhの値引きです。国の値引き実施期間より後の扱いは2026年10月6日時点で国の公表なしのため、値引きがない場合の請求額もあわせて試算しておくと、予算の振れ幅を把握しやすくなります。「単価」と「使用量」を分けて確認することが、9月使用分の請求の理解には欠かせません。
多店舗展開の企業では、拠点ごとの値引き額と使用量の変化を合算して把握しておくと、全体の影響を確かめやすくなります。 削減見直しポイント、 見直しのための請求書の読み方も参考になります。
高圧は、工場・商業施設・病院・学校・物流施設・オフィスビルなどで使われる契約区分です。2026年9月分の高圧の実績単価は電力取引報の公表待ち(2026年10月6日時点で未公表・公表予定日の記載なし)のため、ここでは動向を定性的に整理します。参考として、2026年6月分(確定・2026年10月6日時点の最新公表)は高圧22.71円/kWhでした(基本料金・電力量料金・燃料費調整額を含み、消費税・賦課金を含まない参考値)。
9月の高圧で押さえたいのは、支援の値引き単価と最終使用月が区分によって異なることです。原則の区分では9月使用分が▲1.8円/kWhで値引き実施期間の最終月、繰上検針などで1か月後ろ倒しにした区分では9月使用分が▲2.3円/kWh、10月使用分が▲1.8円/kWhで最終月です。主要10社の料金月ラベルでは、9月分に2.30円/kWh、10月分に1.80円/kWhの値引きが入ります(東京電力エナジーパートナーの始期1日系列の10月分の燃料費調整は、2026年10月1日時点で同社が2026年10月29日にお知らせ予定としています)。
燃料費調整(値引き前)は、10月分(料金月)で9月分から10社中9社が上昇方向に動きました。たとえば中部電力ミライズ(HH・卸市場価格調整を含む単一単価)の高圧は9月分2.78円/kWhから10月分4.54円/kWhへ、支援反映後では9月分0.48円/kWhから10月分2.74円/kWhへ動いています。一方、東京電力エナジーパートナー(検針日系列)の高圧は値引き前1.90円/kWhから1.68円/kWhへ低下し、支援反映後は9月分▲0.40円/kWh、10月分▲0.12円/kWhです。値引きが2.30円/kWhから1.80円/kWhに変わる料金月と燃調の動きが重なるため、値引き前と支援反映後を分けて確認することが欠かせません。市場連動型の高圧契約では、東京・中部エリアのJEPX平均が9月に23円台だった点もあわせて確認しておきたいところです。
高圧需要家の業種別の見直しポイントは 業種別の見直しポイント集、契約見直しの全体手順は 法人電力契約見直しチェックリスト、デマンド(契約電力)の考え方は 契約電力(デマンド)とはで確認できます。
特別高圧は、大規模工場・データセンター・大型商業施設・自治体の基幹施設・大規模病院など、大きな電力需要を持つ事業所で使われる契約区分です。2026年9月分の特別高圧の実績単価は電力取引報の公表待ち(2026年10月6日時点で未公表・公表予定日の記載なし)のため、ここでは動向を定性的に整理します。参考として、2026年6月分(確定・2026年10月6日時点の最新公表)は特別高圧17.85円/kWhでした(基本料金・電力量料金・燃料費調整額を含み、消費税・賦課金を含まない参考値)。
9月の特別高圧でまず押さえたいのは、電気・ガス料金支援(本事業)の対象外であるという点です。低圧・高圧に値引きが入る月でも、特別高圧の請求には本事業の値引きが入りません。ただし国は別に、重点支援地方交付金による自治体の「特別高圧で受電する中小企業等」への支援を案内しています。自治体ごとの支援の有無や内容は、所在する自治体の公表でご確認ください。
燃料費調整(特高)は、10月分で北海道電力(市場価格調整などを内数として含む合算値)が9月分0.03円/kWhから0.62円/kWhへ、東北電力が1.32円/kWhから1.85円/kWhへ、中部電力ミライズ(HH・卸市場価格調整を含む単一単価)が2.74円/kWhから4.49円/kWhへと動いています。市場価格調整を別建てで公表する社では、10月分の特高の市場価格調整は東北電力0.45円/kWh、北陸電力±0円、関西電力+2.21円/kWh(2025年4月1日実施の電気供給条件の系列)、九州電力2.03円/kWhで、東京電力エナジーパートナー(ベーシック・始期1日以外)は時間帯別に朝5.16・昼6.04・晩6.08・夜3.88円/kWhです。燃調と合わせた値は、東北電力の特高の適用単価が2.34円/kWh、九州電力の特高の合計(燃料費等調整単価)が1.94円/kWh、関西電力の特高(燃調+市場価格調整)が+2.00円/kWhでした。
つまり特別高圧の請求には本事業の値引きが入らないため、燃調・市場価格調整の動きと、市場連動型の契約であればJEPXの水準(2026年9月のシステムプライスは前年同月比+64.5%)を、契約条件・更改時期とあわせて確認しておきたい区分です。
特別高圧需要家にとっては 特別高圧の請求書ガイド、 データセンターの電気料金見直し、 JEPX価格変動の要因が実務的な参照先になります。
JEPXのシステムプライスは前年同月比+64.5%、東京エリアは23.78円/kWh、中部エリアは23.77円/kWhでした。支援の値引きの有無を分けたうえで、自社エリア・自社契約の影響額をシミュレーターで試算しておきましょう。
主要電力10社の2026年9月分・10月分の燃料費調整単価を、特別高圧・高圧について整理しました。数値はすべて税込で、9月分・10月分の各欄は電気・ガス料金支援の値引き前です。前月比を会社間で比較するときは、この値引き前ベースで揃える必要があります。そのうえで、10月分の高圧については支援を反映した値を別欄に併記しました。「◯月分」は各社の料金月(請求月)のラベルで、使用月とは一致しない社があります。各社の公表状況は2026年10月1日時点のものです。
| 電力会社 | 基準 | 9月分 特高 | 9月分 高圧 (値引き前) | 10月分 特高 | 10月分 高圧 (値引き前) | 高圧 前月比 (値引き前どうし) | 10月分 高圧 (支援反映後) | 備考 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 北海道電力 | 合算(燃調+市場価格調整+離島。市場は内数) | 0.03 | 0.02 | 0.62 | 0.63 | +0.61 | ▲1.17 | 公表単位は「燃料費等調整単価」。10月分の内訳は特高=燃調0.57+市場0.01+離島0.04、高圧=燃調0.58+市場0.01+離島0.04(市場は内数) |
| 東北電力 | 燃調本体(市場価格調整は別建て) | 1.32 | 1.37 | 1.85 | 1.92 | +0.55 | 0.12 | 10月分の市場価格調整は高圧分散検針0.49・高圧繰上検針0.47・特高0.45。適用単価(燃調+離島0.04+市場。高圧は軽減後の燃調で計算)は分散0.65・繰上0.63・特高2.34 |
| 東京電力エナジーパートナー | 燃調本体・検針日系列・ベーシックプラン(市場価格調整は別建て) | 1.86 | 1.90 | 1.65 | 1.68 | ▲0.22 | ▲0.12 | 10月分の市場価格調整(ベーシック・始期1日以外)は高圧 朝5.30/昼6.20/晩6.23/夜3.98、特高 朝5.16/昼6.04/晩6.08/夜3.88(値引きは燃調側に入り、市場価格調整単価には含まない)。10社で唯一、値引き前の燃調が9月分から低下 |
| 中部電力ミライズ | HH・卸市場価格調整を含む単一単価(内数) | 2.74 | 2.78 | 4.49 | 4.54 | +1.76 | 2.74 | HH(ヘンリーハブ)・卸市場価格調整を含む単一単価で、別建てではない。10月分の上げ幅は10社で最大 |
| 北陸電力 | 燃調本体(市場価格調整は別建て) | ▲6.22 | ▲6.34 | ▲5.90 | ▲6.01 | +0.33 | ▲7.81 | 高圧の値引き前▲6.01は、会社公表の値引き後▲7.81と値引き1.80から算出。10月分の市場価格調整は±0円(9月29日公表)で、合計は特高▲5.90、高圧▲7.81(支援反映後) |
| 関西電力 | 燃調本体(市場価格調整は別建て) | ▲0.49 | ▲0.50 | ▲0.21 | ▲0.21 | +0.29 | ▲2.01 | 10月分の市場価格調整(2025年4月1日実施の電気供給条件の系列)は500kW未満+1.98・500kW以上+2.23・特高+2.21。燃調との合計は500kW未満▲0.03・500kW以上+0.22(高圧は支援反映後)・特高+2.00 |
| 中国電力 | 合計値(燃調+離島+市場。市場は内数) | ▲0.18 | ▲0.19 | 0.60 | 0.61 | +0.80 | ▲1.19 | 合計値で公表。高圧の値引き前0.61は燃調0.14+離島0.04+市場0.43から算出(特高は燃調0.14+離島0.04+市場0.42) |
| 四国電力 | 燃調のみ(市場価格調整の制度なし) | ▲5.66 | ▲5.81 | ▲5.33 | ▲5.47 | +0.34 | ▲7.27 | 同社の単価表ページは「割引後(割引前)」の順で表示(10月分 高圧「▲7.27 (▲5.47)」) |
| 九州電力 | 燃調本体(市場価格調整は別建て) | ▲0.45 | ▲0.46 | ▲0.20 | ▲0.21 | +0.25 | ▲2.01 | 10月分の市場価格調整は高圧2.08・特高2.03(別建て)、離島0.11。合計(燃料費等調整単価)は高圧0.18(支援反映後)・特高1.94 |
| 沖縄電力 | 燃調+離島 | ▲9.62 | ▲9.86 | ▲8.88 | ▲9.11 | +0.75 | ▲10.91 | 10月分の内訳は特高=燃調▲9.84+離島0.96、高圧=燃調▲10.07(支援反映前)+離島0.96 |
※単位は円/kWh・税込。9月分・10月分の特高・高圧の各欄は電気・ガス料金支援の値引き前です。「高圧 前月比」は9月分と10月分の値引き前どうしの差です。各社の資料にある「前月分との差」は、高圧では値引き後の単価との差になっている場合があるため、前月比としては転記していません。「10月分 高圧(支援反映後)」は、主要10社の「10月分」(料金月)に適用される高圧の値引き1.80円/kWhを反映した値で、北陸電力を除く9社は値引き前の値から1.80円/kWhを差し引いた値が各社の公表値と一致します(北陸電力は値引き前の値を値引き後の公表値から算出)。9月分(料金月)の高圧の値引きは2.30円/kWhでした。特別高圧は電気・ガス料金支援(本事業)の対象外のため、特高欄には値引きを反映していません。実際の適用は契約先・検針期間により異なります。
値引き前ベースで9月分と10月分を比べると、10月分の燃料費調整は10社中9社で上昇方向(マイナス幅の縮小を含む)に動きました。高圧の前月比は北海道電力(市場価格調整などを内数として含む合算値)+0.61円/kWh、東北電力+0.55円/kWh、中部電力ミライズ(HH・卸市場価格調整を含む単一単価)+1.76円/kWh、北陸電力+0.33円/kWh、関西電力+0.29円/kWh、中国電力(燃調・離島・市場価格調整の合計値)+0.80円/kWh、四国電力+0.34円/kWh、九州電力+0.25円/kWh、沖縄電力+0.75円/kWhで、上げ幅は中部電力ミライズ(2.78円/kWh→4.54円/kWh)が最大です。中国電力は9月分▲0.19円/kWhから10月分0.61円/kWhへプラスに転じ、北陸電力・関西電力・四国電力・九州電力・沖縄電力は値引き前でもマイナスの単価ですが、マイナス幅は縮小しました。東京電力エナジーパートナー(検針日系列)のみ1.90円/kWhから1.68円/kWhへ低下(▲0.22円/kWh)しています。
2026年8月号で公表待ちとしていた項目のうち、東京電力エナジーパートナーの10月分(検針日系列)の燃調は特高1.65円/kWh・高圧1.68円/kWh(支援反映後▲0.12円/kWh)でした。東北電力の10月分の特高・高圧繰上検針の市場価格調整(特高0.45円/kWh・繰上0.47円/kWh)、北陸電力の10月分の市場価格調整(±0円)、関西電力の10月分の500kW以上・特高の市場価格調整(+2.23円/kWh・+2.21円/kWh)も公表されています。
東京電力エナジーパートナーは、計量期間の始期が毎月1日の系列と、それ以外(検針日)の系列を別々に公表しており、月ラベルが同じでも系列が違えば別の値になります(例: 検針日系列の10月分と始期1日系列の9月分は、同じ単価の高圧1.68円/kWh・特高1.65円/kWh)。本号も2026年8月号と同じく検針日系列で統一し、値はベーシックプランのものです(8月号の値もベーシックプランと一致)。参考として、市場調整ゼロプランの10月分は特高3.00円/kWh・高圧3.08円/kWh(高圧の支援反映後1.28円/kWh)です。系列やプランをまたいだ比較はできません。
※基準の違いにご注意ください。本表の値には3種類の定義が混在しています。燃調本体のみ(市場価格調整は別建て)=東北電力・東京電力エナジーパートナー・北陸電力・関西電力・九州電力、燃調のみ(市場価格調整の制度なし)=四国電力、合算値=北海道電力(+市場+離島)・中国電力(+離島+市場)・沖縄電力(+離島)・中部電力ミライズ(HH・卸込)です。水準の差には定義の差が含まれるため、会社間の単純比較はできません。北海道電力・中国電力・中部電力ミライズは市場価格調整を掲載単価の内数として含むため、本表の値に市場価格調整を別に足すと二重計上になります。詳細は各社公式および 燃料費調整額の過去推移、 約款での燃料費調整確認をご確認ください。
2026年10月1日時点で、11月分の燃料費調整単価は東京電力エナジーパートナーを除く9社が2026年9月29日に公表しています。下表の前月差は10月分と11月分の値引き前どうしの差で、値引きの有無の影響は含みません。会社公表の差のうち値引き前どうしのもの(北海道電力の括弧書き、九州電力の別紙の燃調の差、値引きのない特高の差)はそのまま掲載し、それ以外は算出しています。各社の表の高圧の「前月分との差」は、10月分の値引き後の単価との差になっていることがあります(例: 中部電力ミライズの表の高圧「2円67銭」は10月分の値引き後2.74円/kWhとの差)。
| 電力会社 | 11月分 特高 | 11月分 高圧 | 前月差 (値引き前どうし) | 11月分の値引きの記載 (各社の2026年9月29日時点の表記) | 状態 |
|---|---|---|---|---|---|
| 北海道電力 | 0.74 | 0.75 | 特高+0.12・高圧+0.12(会社公表) | 値引き前の括弧書きなしの単一値。値引きの注記は10月分のみ | 確定(9月29日公表)。内訳は燃調0.59/0.60+市場0.12/0.12(内数)+離島0.03 |
| 東北電力 | 2.20 | 2.29 | 特高+0.35・高圧+0.37(算出) | 軽減措置の適用前/後の列なし | 燃調本体は確定(9月29日公表)。高圧分散検針の市場価格調整0.47・適用単価2.79(同社公表)。高圧繰上検針・特高の市場価格調整と適用単価は2026年10月19日にお知らせ予定 |
| 東京電力エナジーパートナー | 公表待ち | 公表待ち | — | — | 検針日系列(始期1日以外)の燃調は2026年10月29日、市場価格調整は2026年11月2日にお知らせ予定。始期1日系列は燃調が2026年11月27日、市場価格調整が2026年12月1日にお知らせ予定 |
| 中部電力ミライズ | 5.34 | 5.41 | 特高+0.85(会社公表)・高圧+0.87(算出) | 値引きの列・注記なし(値引きの注は10月分のみ) | 確定(9月29日公表) |
| 北陸電力 | ▲5.78 | ▲5.89 | 特高+0.12(会社公表)・高圧+0.12(算出) | 「11月分は適用なし」と明記 | 燃調は確定(9月29日公表)。市場価格調整は10月29日にお知らせ予定 |
| 関西電力 | ▲0.04 | ▲0.04 | 特高+0.17(会社公表)・高圧+0.17(算出) | 値引き前の括弧書きは10月分のみ | 燃調は確定(9月29日公表)。市場価格調整は500kW未満+2.23(燃調との合計+2.19)。500kW以上・特高の市場価格調整は10月29日にお知らせ予定 |
| 中国電力 | 1.39 | 1.41 | 特高+0.79(会社公表)・高圧+0.80(算出) | 特別措置値引き単価が「-」 | 確定(9月29日公表)。高圧1.41は燃調0.30+離島0.03+市場1.08から算出(特高は燃調0.30+離島0.03+市場1.06) |
| 四国電力 | ▲5.24 | ▲5.37 | 特高+0.09(会社公表)・高圧+0.10(算出) | 単価表PDFに割引の注記なし | 確定(9月29日公表) |
| 九州電力 | 0.15 | 500kW未満▲0.05/500kW以上0.16 | 特高+0.35・高圧500kW未満+0.16・500kW以上+0.37(会社公表) | 割引の列なし(割引の注は前月分についてのみ) | 確定(9月29日公表)。500kW以上・特高は11月分から算定方法を変更(500kW未満は12月分から)。市場価格調整は高圧2.23・特高2.18、離島0.10 |
| 沖縄電力 | ▲8.61 | ▲8.83 | 特高+0.27(会社公表)・高圧+0.28(算出) | 支援反映前の括弧書き・割引の注記なし | 確定(9月29日公表)。内訳は燃調▲9.46/▲9.68+離島0.85 |
※単位は円/kWh・税込。基準は9月分・10月分の表と同じです。11月分の値引きの記載は各社の表記を写したもので、国の公表ではありません。2026年10月1日時点で市場価格調整が未公表の会社は、請求ベースの合計まで確定しているわけではありません。
11月分(料金月)の比較には、燃調の動きや値引きの有無のほかに、次の要因が重なります。11月分の請求の変化を支援の有無だけで説明することはできません。
なお、2026年9月29日の各社の資料のうち、北陸電力・中国電力・東北電力・四国電力・沖縄電力の低圧・家庭向けの説明には「終了」の語があります(例: 北陸電力「政府の負担軽減策終了」、四国電力「国の負担軽減措置の終了による影響」)。これらは各社の料金月の説明としての表記で、国の公表ではありません。
燃料費調整は、算定期間の燃料輸入価格を数か月遅れで単価に反映する仕組みです。したがって「公表された燃調単価」と「同じ月の燃料市況」は、指している期間が異なります。この時間差を意識せずに両者を並べると、実際の請求と食い違う理解になります。2026年9月29日までに公表された貿易統計の指標は次の通りです。
| 指標 | 2026年8月 (速報(確速)値) | 2026年7月 (確報値) | 前月比 | 補足 |
|---|---|---|---|---|
| 原油 | 101.6 米ドル/バレル | 114.4 米ドル/バレル | ▲12.73(▲11.1%) | 派生値(円建て金額÷数量÷為替。1キロリットル=6.28981バレルで換算) |
| LNG | 733.8 米ドル/トン | 674.8 米ドル/トン | +59.01(+8.7%) | 派生値(円建て金額÷数量÷為替) |
| 一般炭 | 148.6 米ドル/トン | 149.5 米ドル/トン | ▲0.98(▲0.7%) | 派生値(石炭の内数の一般炭。円建て金額÷数量÷為替) |
| 為替 | 160.64 円/米ドル | 161.83 円/米ドル | ▲1.19(▲0.7%) | 財務省の公表値(速報の概要) |
※2026年8月分は2026年9月29日公表の速報(確速)値、7月分は同日公表の確報値です。8月分の輸入確報は、2026年10月1日時点の財務省の公表予定で2026年10月29日とされています(予定は変更される可能性があると注記されています)。為替は財務省の公表値(8月分160.64円/米ドルは2026年9月16日公表、7月分161.83円/米ドルは2026年8月20日公表)です。原油・LNG・一般炭の米ドル建て単価は財務省が公表しておらず、円建ての輸入金額(CIF)と数量を為替の公表値で割って算出した派生値です。前月比は端数処理前の値から算出しています。
4指標のうち、LNGは前月比+8.7%と上昇した一方、原油は▲11.1%、一般炭は▲0.7%と低下し、為替も160.64円/米ドルと前月比▲0.7%(円高方向)でした。為替の影響を外した円建て単価の前月比(算出)でも、原油▲11.78%・LNG+7.95%・一般炭▲1.38%と方向は同じです。燃料の種類によって方向が分かれているため、「燃料市況が上がった/下がった」と一括りにせず、各社の電源構成と算定期間に照らして読む必要があります。
2026年7月分は、2026年9月29日の確報で円建ての輸入金額が改定されました(原油1,408,930百万円→1,409,133百万円、LNG548,118百万円→547,519百万円、一般炭213,397百万円→213,229百万円・数量8,816千トン→8,811千トン)。米ドル建て単価(派生値)は、2026年8月号で掲載した確速ベースの原油114.3米ドル/バレル・LNG675.5米ドル/トン・一般炭149.6米ドル/トンから、確報ベースでそれぞれ114.4米ドル/バレル・674.8米ドル/トン・149.5米ドル/トンとなります。燃料費調整の仕組みそのものは 燃料費調整額の解説、算定期間と反映時期の関係は 燃料費調整額の過去推移、為替の影響は 為替と法人電気料金の関係で整理しています。
「同じ高圧なのに9月使用分の値引きが拠点によって1.8円と2.3円に分かれている」「特別高圧の拠点だけ値引き行がない」「10月分の燃調が値引き前か値引き後か分からない」といった疑問は、契約区分と検針期間を確認すると整理しやすくなります。中立の立場でお手伝いします。
2026年9月の電気料金影響を業種別に整理しました。9月は、①JEPXの月間平均が前年同月を大きく上回り、エリアによる差も大きかった、②夕方のコマに高値が出た日がある一方で、ごく低い単価のコマもあった、③支援の値引きは区分によって最終使用月が異なり、特別高圧は本事業の対象外、という3つが重なった月です。影響度は、市場連動比率・ベースロードの大きさ・負荷特性・支援の効きやすさを総合した目安です(実績単価ではなく定性的な整理です)。
| 業種 | 影響度 | 主な要因と9月の見直しポイント |
|---|---|---|
| 製造業(24時間操業) | 高 | ベースロードが大きく、市場連動型の契約ではJEPXの水準が使用量に応じて請求に反映される。高圧の拠点は支援の区分(原則/後ろ倒し)で9月使用分の値引き単価と最終使用月が異なり、特別高圧受電の拠点は本事業の対象外 |
| 商業施設・スーパー | 高 | 冷蔵・冷凍の常時負荷が大きい。低圧店舗と高圧施設で値引き単価が異なるため、店舗の契約区分ごとに値引きの最終使用月を整理しておきたい |
| 病院・介護施設 | 高 | 24時間の負荷が続く。高圧で受電する施設では、値引きの最終使用月が区分で異なるため、検針の方式や契約電力(500kW以上か)を契約先に確認しておきたい |
| データセンター | 高 | 負荷率が高く、特別高圧受電の施設は本事業の対象外。市場価格調整を別建てで公表する社では、燃調とは別に市場価格調整の単価も確認が要る。立地エリアによってJEPXの水準差が大きく出た月 |
| オフィスビル | 中 | 日中の負荷が大きい建物では、夕方のコマに高値が出た日があった点も踏まえ、市場連動型の契約ではテナント課金の設計と実費の乖離も確認どころ |
| ホテル・宿泊 | 中 | 客室と共用部の負荷が24時間続く。エリア別のJEPX平均に開きがあり、立地エリアによって市場連動型の影響に差が出た月 |
| 物流・冷蔵倉庫 | 高 | 冷凍機の常時負荷が大きい。低圧・高圧・特別高圧のどれで受電しているかで値引きの有無と単価が変わるため、拠点別に確認したい |
| 飲食チェーン | 中 | 低圧で受電する店舗では、拠点ごとの値引き額と使用量の変化を合算して把握しておくと、値引きの有無を含めた全体の影響を確かめやすくなる。原則の区分では低圧の9月使用分が値引き実施期間の最終月 |
業種別の詳しい見直しポイントは 病院/ 冷蔵倉庫/ データセンター/ ホテル/ 飲食チェーン/ オフィスビル/ スーパー/ 食品工場などの個別記事を参照してください。
2026年9月の法人電気料金は、(1) JEPXシステムプライスの月間平均が19.12円/kWh・前年同月比+64.5%で、東京23.78円/kWh・中部23.77円/kWhが23円台、(2) 電気・ガス料金支援は原則の区分で9月使用分が値引き実施期間の最終月(低圧▲3.5円/kWh・高圧▲1.8円/kWh)、後ろ倒しの区分では高圧の10月使用分(▲1.8円/kWh)までで、特別高圧は本事業の対象外、(3) 平均気温は西日本と沖縄・奄美で高く北日本と東日本で平年並、東日本太平洋側は9月として1位の多雨・寡照、燃料費調整は10月分(値引き前)で10社中9社が上昇方向、という3点が重なる月でした。再エネ賦課金は4.18円/kWh(2026年度)です。4区分の9月実績単価は電力取引報の公表待ち(2026年10月6日時点で未公表・公表予定日の記載なし)のため、本記事では確定値と定性整理を分けて解説しました。
電気・ガス料金支援の値引き実施期間は、原則の区分が7月使用分〜9月使用分、繰上検針などで1か月後ろ倒しにした区分が8月使用分〜10月使用分です。特別高圧は本事業の対象外です。国の値引き実施期間より後の扱いは2026年10月6日時点で国の公表なしのため、契約区分別の拠点一覧に、使用月ごとの値引き単価と、値引きがない場合の試算を並べておくと、予算の振れ幅を把握しやすくなります。
10月分の燃料費調整(値引き前)は10社中9社で上昇方向に動き、上げ幅は中部電力ミライズ(HH・卸市場価格調整を含む単一単価。高圧2.78円/kWh→4.54円/kWh・+1.76円/kWh)が最大でした。東京電力エナジーパートナー(検針日系列)のみ低下しています。各社の表にある「前月分との差」は、高圧では値引き後の単価との差になっている場合があるため、自社の契約先について値引き前どうしで比べてください。11月分(料金月)の比較には、2026年11月1日からの託送料金見直し、九州電力の算定方法の変更、関西電力の新しい電気供給条件の系列が重なるため、支援の有無だけで説明しないことが大切です。
2026年9月のJEPXは、システムプライスの月間平均19.12円/kWhに対し、東京23.78円/kWh・中部23.77円/kWh、四国12.92円/kWhと、エリアによる差が大きい月でした。9月1日17時30分〜18時00分には中部・北陸・関西・中国・四国・九州の6エリアが53.20円/kWhで並んだ一方、北海道・四国・九州などでは0.01円/kWhのコマもありました。コマ単位の単価で精算する市場連動型プランでは、月間平均ではなくコマごとの単価が請求に反映されるため、時間帯別の使用実績とあわせて確認してください。なお本記事は価格水準の予測を示すものではありません。
シナリオ試算は シミュレーター、設備対策の全体像は 電力コスト削減アクションマップ、経営層向けの説明は CFOのための電力市場基礎が参考になります。
2026年9月分の確認チェックリストは次の通りです。
※本記事の数値は、電力・ガス取引監視等委員会「電力取引報」(4区分の確定値、2026年10月6日時点で2026年6月分まで公表済み)、JEPX(スポット取引結果CSVの全1,440コマ単純平均)、主要電力10社の2026年8月28日・9月29日のプレスほか(9月分・10月分・11月分の燃料費調整)、気象庁(2026年9月の天候・全国気候表・過去の気象データ検索・台風の統計)、電力広域的運営推進機関(OCCTO)、経済産業省・資源エネルギー庁・電気・ガス料金支援の特設サイト(電気・ガス料金支援)、財務省貿易統計(2026年8月分・速報(確速)値、7月分・確報値)に基づきます。数値は特記のない限り2026年10月1日に各一次出典から取得しました(燃料費調整の9月分と4区分の2026年1〜5月分は2026年9月3日に取得した8月号の値、9月の年別比較(2023〜2025年)は当サイトで電力取引報から算出した値)。電気・ガス料金支援の扱いと電力取引報の公表状況は、2026年10月6日に一次出典で再確認しました。2026年7月分以降の4区分実績単価は公表待ち(2026年10月6日時点で未公表・公表予定日の記載なし)で、公表され次第、順次更新します。本記事は中立的な情報整理を目的としており、特定の電力会社・契約形態を推奨するものではありません。また、価格水準の予測を示すものでもありません。
2026年9月のJEPXシステムプライス月間平均は19.12円/kWhで、前年同月(11.62円/kWh)比+7.50円、+64.5%の上昇でした。前月(19.14円/kWh)比では▲0.02円です。月間最高はシステムプライスで49.00円/kWh(9月2日17時30分〜18時00分)、エリア別では中部・北陸・関西・中国・四国・九州の6エリアが9月1日17時30分〜18時00分に53.20円/kWhで並びました。月間最低はシステムプライスが0.10円/kWh(9月22日12時00分〜12時30分)、エリア別は0.01円/kWhで、最初のコマは9月5日8時00分〜8時30分の北海道です。約定総量は324.13億kWh(前年同月247.57億kWh・+30.9%)でした。数値はJEPX公表のスポット取引結果CSVから全1,440コマの単純平均等で算出しています。
前月から上昇したのは東北・東京・中部の3エリアです。東北は15.68円/kWhから17.35円/kWh(+1.67円/kWh)、東京は21.24円/kWhから23.78円/kWh(+2.54円/kWh)、中部は21.61円/kWhから23.77円/kWh(+2.16円/kWh)でした。システムプライス(▲0.02円/kWh)と残る6エリアは低下し、下げ幅は四国▲3.89円/kWh・北陸▲3.38円/kWh・中国▲2.82円/kWhの順に大きくなっています。前年同月比ではシステムプライスと9エリアのすべてが上昇し、東京は+84.1%、中部は+98.7%でした。卸価格は需要・燃料価格・電源の稼働計画・連系線の混雑など複数の要因で決まるため、単一の要因で説明できるものではありません。
使用月ベースで、原則の区分(値引き実施期間=7月使用分〜9月使用分)では、9月使用分は低圧▲3.5円/kWh・高圧▲1.8円/kWhで、値引き実施期間の最終月にあたります。繰上検針などで値引きの開始を1か月後ろ倒しにした区分(8月使用分〜10月使用分)では、高圧の9月使用分は▲2.3円/kWh、10月使用分は▲1.8円/kWhです。都市ガスは、特設サイトのFAQの「2026年7月、9月」の欄で▲14.0円/m3です。特別高圧は本事業の対象外ですが、国は別に、重点支援地方交付金による自治体の「特別高圧で受電する中小企業等」への支援を案内しています。自治体ごとの支援の有無は各自治体の公表でご確認ください。適用条件や請求書上の表記は各社で異なるため、必ず契約先の公式情報でご確認ください。
国の値引き実施期間(原則2026年7月使用分〜9月使用分。後ろ倒しの区分は8月使用分〜10月使用分)より後の扱いは、2026年10月6日時点で国の公表なしです。延長・終了のいずれも国の一次情報では確認できません。なお、後ろ倒しの区分の10月使用分は値引き実施期間の内で、高圧は▲1.8円/kWhです。各社の11月分(料金月)の資料には、北陸電力の「11月分は適用なし」や中国電力の特別措置値引き単価の「-」といった表記がありますが、これらは各社の2026年9月29日時点の表記で、国の公表ではありません。
主要10社が公表する「2026年10月分」は料金月(請求月)のラベルで、そこに適用される高圧の値引きは1.80円/kWhです(9月分は2.30円/kWh)。東京電力エナジーパートナーは2026年8月28日のプレスリリースで「2026 年 8 月分および 10 月分は低圧で 3.50 円/kWh、高圧で 1.80 円/kWh を、9 月分は低圧で 4.50 円/kWh、高圧で 2.30 円/kWh をそれぞれ差し引いて算定いたします。」と公表しています。料金月と使用月の対応は社や契約で異なり、たとえば中部電力ミライズの「2026年10月分電気料金」は2026年9月使用分(高圧のうち契約電力が原則として500kW以上は10月使用分)です。本記事の10社表の「10月分 高圧(支援反映後)」欄は、この1.80円/kWhを反映した値です。
支援の値引き前で比べると、10月分の燃料費調整は10社中9社で9月分から上昇方向(マイナス幅の縮小を含む)に動きました。上げ幅は中部電力ミライズ(HH・卸市場価格調整を含む単一単価)が最大で、高圧は2.78円/kWhから4.54円/kWh(+1.76円/kWh)です。北海道電力(市場価格調整などを内数として含む合算値)は0.02円/kWhから0.63円/kWh、中国電力(燃調・離島・市場価格調整の合計値)は▲0.19円/kWhから0.61円/kWhへ動いています。東京電力エナジーパートナー(検針日系列)のみ1.90円/kWhから1.68円/kWhへ低下しました。高圧は「10月分」に値引き1.80円/kWhが入る(9月分は2.30円/kWh)ため、支援反映後の単価は値引き前とは分けて確認が必要です。本記事の表は値引き前と支援反映後を分けて掲載しています。
2026年9月分の4区分実績単価は、2026年10月6日時点で未公表です(公表予定日の記載なし)。出典としている電力・ガス取引監視等委員会「電力取引報」は、2026年6月分(2026年9月15日公表)までが公表済みで、7月分以降は未公表です。過去の公表日は2026年4月分が7月17日、5月分が8月17日、6月分が9月15日ですが、これは7月分以降の公表日を示すものではありません。このため本ページのカードは2026年6月分(確定・2026年10月6日時点の最新公表)を表示し、9月の動向は燃料費調整・JEPX・気象・支援策から定性的に整理しています。参考として、過去の9月分は2023年9月が特別高圧19.02円/kWh・高圧19.98円/kWh・低圧電灯23.68円/kWh・低圧電力23.73円/kWh、2025年9月が同16.91・19.72・25.74・26.23円/kWhでした。確定値が公表され次第、順次更新します。
いいえ。気象庁「2026年9月の天候」の階級では、平均気温は西日本と沖縄・奄美で「高い」、北日本と東日本で「平年並」でした。8地点の月平均気温でも、広島+0.9℃・福岡+0.7℃・那覇+0.4℃が「高い」の階級、東京▲0.6℃・大阪▲0.1℃・名古屋+0.3℃・仙台+0.2℃・札幌+0.5℃は「平年並」の階級です。東日本太平洋側は月降水量平年比236%・月間日照時間平年比46%となり、1946年の統計開始以降、9月としていずれも1位の多雨・寡照でした。東京は月降水量696.5mm(平年比310%)、日照時間45.8時間(平年比36%)です。したがって全国一律の高温という整理はあたりません。なお卸価格と気温・天候の関係は地域や時間帯によって異なり、本記事では因果関係を断定していません。
著者: 江田健二(一般社団法人エネルギー情報センター 代表理事)
公開日: 2026-10-06
【2026年8月】法人の電気料金はどう動いた?
2026年8月号(JEPX前年比+59.7%・支援は原則の区分で8月使用分が最大単価・高温は西日本中心)
法人電気料金振り返り
全月次振り返り一覧と長期推移
特別高圧の電気料金推移(2019年~2025年)
コロナ・ウクライナ危機・補助金の影響を年別に解説
高圧の電気料金推移(2019年~2025年)
年別の推移と構造変化を確認
低圧電力の電気料金推移(2019年~2025年)
低圧電力の長期推移を整理
低圧電灯の電気料金推移(2019年~2025年)
低圧電灯の長期推移を整理
四国エリアの法人電気料金 推移と単価水準
JEPXの9月の四国エリア平均は前月比▲3.89円/kWhで、下げ幅が9エリアで最大
北陸エリアの法人電気料金 推移と単価水準
JEPXの9月の北陸エリア平均は前月比▲3.38円/kWhで、下げ幅は四国に次ぐ
中部エリアの法人電気料金 推移と単価水準
JEPXの9月の中部エリア平均23.77円/kWh・前年同月比+98.7%
東北エリアの法人電気料金 推移と単価水準
JEPXの9月の東北エリア平均は前月比+1.67円/kWhで、前月から上昇した3エリアの1つ
東京(関東)エリアの法人電気料金 推移と単価水準
JEPXの9月の東京エリア平均23.78円/kWh・前月比+2.54円/kWh
法人の電気料金推移(10年)
長期の推移を俯瞰して位置づけを確認
燃料費調整額(燃調費)とは
10月分の上昇方向を理解するための基礎解説
再エネ賦課金とは
4.18円/kWh(2026年度)の仕組み
市場価格調整額とは
燃調本体とは別の市場連動分の見方
JEPXスポット価格の全体像
エリア別の単価と高値のコマの確認
猛暑日・熱帯夜と電力リスク
気温と法人コストの関係を整理
デマンドコントロールとは?導入効果と費用の目安
契約電力の更新を抑える考え方
法人向け電気料金請求書の見方
支援の値引きと値引き以外の項目の切り分け
法人の電力契約見直しチェックリスト
見直し準備で確認すべき項目
業種別の見直しポイント集
業種別の負荷特性と契約最適化
CFOのための電力市場基礎
経営層向け説明資料
お問い合わせ・相談
契約・請求の疑問を中立の立場で整理
2026年9月の動向を踏まえ、自社の契約条件をシミュレーターで診断してください。国の値引き実施期間より後の扱いが2026年10月6日時点で公表されていないことを踏まえ、値引きがない場合の姿を試算しておくのにも活用できます。
当法人は法人向け電気料金の高騰リスク分析・脱炭素対応支援を行う非営利法人です。本記事は公的データ(経済産業省・OCCTO・JEPX・環境省等)と実務知見を基に編集しています。
この記事の著者: 江田 健二(一般社団法人エネルギー情報センター 理事 / RAUL株式会社 代表取締役)— 電力・エネルギー業界20年以上、書籍20冊以上執筆、内閣府・中小企業庁・商工会議所登壇多数プロフィール →